血管腫

2016/11/29

治療が必要な3つの血管腫と治療法について

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治療が必要な3つの血管腫と治療法について

血管腫は新生児や乳幼児に多くみられるあざの一種で、血管の奇形が原因で起こる病気です。血管腫にはいくつかの種類があり、治療が必要になる場合もあるので注意が必要です。ここでは、治療が必要な3つの血管腫と治療法について解説します。

(1)単純性血管腫(たんじゅんせいけっかんしゅ)

単純性血管腫はあざと周りの健康な皮膚との境目がはっきりしており、平たく真っ赤な色が特徴の血管腫です。以下の原因で起こると考えられています。

<単純性血管腫の原因>
・血管の発育異常
・毛細血管の拡張
・毛細血管の異常増殖

このように毛細血管に見られる異常から、単純性血管腫は毛細血管奇形とも呼ばれます。出生直後の赤ちゃんに多く現れ、あざが出来る部位によっては他の病気を合併している可能性があり注意が必要です。単純性血管腫は年齢とともに色が濃くなるため、レーザーであざを除去する治療や手術が行なわれます。

(2)海綿状血管腫(かいめんじょうけっかんしゅ)

海綿状血管腫は奇形の静脈が絡み合って塊が出来、皮膚の下で盛り上がりこぶのようなものが出来る血管腫です。こぶの色は無色や淡い赤紫色、青紫色など様々で、こぶが出来ず平たい場合もあります。出生直後の赤ちゃんの手足に出来ることが多く、1cm以下の症状が無い場合は治療する必要はありません。治療については、以下の方法が選択されます。

<海綿状血管腫の治療法>
1.塞栓療法
血管腫に出入りしている血管を特定し、血管を薬で詰めることで血管腫を小さくする治療法です

2.硬化療法
血管腫に出入りしている血管に特殊な薬を注入し、血管を固める治療法です

3.摘出手術
塞栓療法や硬化療法で効果が見られなかった場合、手術で血管腫を摘出します

これらの治療法の他に、海綿状血管腫と別の種類の血管腫を併発している場合は、放射線治療やレーザー治療が行われる場合があります。

(3)自然治癒が難しいタイプの「いちご状血管腫」

いちご状血管腫は出生直後に小さな赤い斑点が出来ます。その後増殖し、いちごのような赤く盛り上がったあざが出来ます。自然と消え、治療が必要無い場合が多いといわれていますが、以下の条件に当てはまる場合は治療が必要とされています。

・目や鼻、口、喉、肛門など機能障害が起きやすい部位に出来た
・血管腫から出血がある
・血管腫が潰瘍化している

近年では顔面など露出の多い部位に出来た場合、症状の程度に関わらず早期に色素レーザーを照射し、治療することが増えています。特に巨大化した場合や何度も再発する場合は、放射線療法やステロイド療法が行なわれます。また、血圧を下げる薬の投与により効果が現れる場合もあります。

まとめ
血管腫には様々な種類があり、治療が必要無く自然治癒するものもあります。そのため、子どもの肌にあざが出来たからといって必ずしも病気を心配することはありません。治療が必要な血管腫もほとんどが良性で、悪性は極めて稀といわれています。過度に心配する必要はありませんが、治療が必要なケースでは早期発見出来るほど回復が早い傾向があります。子どもの異変に気付いたら、病院で検査を受けましょう。


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