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産瘤が生じる原因と頭血腫との見分け方

新生児の頭部に、コブ状に隆起したものが現れることがあります。その見た目から、新生児の健康状態への影響を懸念される方は多いようです。今回は、産瘤が生じる原因と似ている症状の頭血腫との見分け方について解説します。

産瘤の症状

産瘤とは、分娩の時に新生児にできる「こぶ」です。産瘤の大きさは様々ですが、大きいものでも手のひら程度です。柔らかく、指で押すとくぼみが残ります。産瘤の正体は皮下の軟部組織に生じるむくみです。むくみは、血液やリンパ液の流れが障害され、うっ血することで生じます。産瘤は頭部に現れることが多く、顔面やお尻、脚など全身に現れる場合もあります。

産瘤の原因

産瘤は、新生児が産まれる際に最初に体外に出た部位に生じることが多いようです。これは、産道内にある部位が圧迫されることで体液が外に出た部分に集められ、産瘤が生じるためです。自然分娩では最初に頭が体外へ出ることが多いため、頭部に産瘤が生じるケースがほとんどです。産瘤は、産道の圧迫が強く、新生児が産道内にいる時間が長いほど生じやすいといわれています。

産瘤は、生後24時間程度で自然に消失することが多いようです。長くても2~3日で消失します。消失が遅くても、新生児の健康状態に悪影響が及ぶ心配は無いといわれています。

産瘤と似ている頭血腫

新生児が産道を通過する際に受ける圧迫により、頭蓋骨を覆う骨膜の一部が剥離する場合があります。その部分に血液が蓄積すると、産瘤のようにコブ状に隆起します。これを頭血腫といい、主に側頭部に生じることが多いようです。産瘤は指で押すとくぼみますが、頭血腫はくぼみません。また、頭血腫を触ると液体が蓄積されているような感触がします。頭血腫は約2~3週間で自然に消失するため、治療の必要はありません。しかし、黄疸が現れている場合は、高ビリルビン血症を発症していることが疑われます。高ビリルビン血症とは、赤血球が破壊された時に生じるビリルビンが何らかの原因で過剰になる病気で、長期化すると核黄疸となり神経系の機能障害が残る場合があります。

<まとめ>
産瘤は自然分娩での出産後に現れます。24時間以内に消失することが多く、治療の必要はありません。産道内で身体が圧迫されることで、先に体外へ出た部分に体液が集まることが原因です。産瘤と似たものに頭血腫があります。黄疸を伴う場合は、高ビリルビン血症が疑われるので注意しましょう。


2016/11/29

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