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新生児嘔吐の原因として考えられる病気と治療法

新生児嘔吐は様々な病気が原因で起こるため、症状によっては早急に受診が必要です。中には放置することで死に至るケースもあります。しかし、新生児の様子次第では自宅で様子を見ても構いません。今回は、新生児嘔吐の原因として考えられる病気と治療法について解説します。

新生児嘔吐の原因

嘔吐は様々な病気の症状として現れます。新生児に多いといわれている嘔吐を伴う病気は次の通りです。

(1)筋肥厚性幽門狭窄症
胃の出口にある幽門筋が厚くなることで胃の出口が狭窄し、ミルクや母乳が胃に停滞します。胃が満たされると、これまでに摂取したミルクや母乳を噴水のように大量に吐きます。

(2)ヒルシュスプルング病
本来あるはずの腸の神経節細胞が先天的に存在せず、消化管の働きを制御できずに腸閉塞や重い便秘症を引き起こす病気です。

(3)壊死性腸炎
腸への血流が障害され、細菌感染を起こすことで腸が壊死する病気です。

(4)急性胃軸捻転
胃が捻じれ、嘔吐や腹痛、腹部飽満などの症状が現れます。

(5)副腎性器症候群
コルチゾールとアルドステロンと呼ばれる生命を維持するために必要な2つのホルモンの分泌が低下する病気です。

新生児嘔吐の治療法

原因となる病気を治療すれば、新生児嘔吐の症状を改善できます。それぞれの病気の治療法は次の通りです。

(1)筋肥厚性幽門狭窄症
アルカリ性に傾いた体液を点滴で補正し、幽門筋を拡張する手術が適応されます。

(2)ヒルシュスプルング病
神経節細胞が存在しない部分の腸を除去し、神経節細胞がある腸と肛門を繋げる手術が行われます。

(3)壊死性腸炎
初期では抗生物質の投与が行われます。重症化した場合は壊死した腸を除去し、健康な部分を繋ぎ合わせる手術が必要です。

(4)急性胃軸捻転
捻じれた胃を元の状態に戻し、胃を前方の腹壁に固定します。また、横隔膜疾患が原因で起こる胃軸捻転の場合は、原因疾患の治療も必要になります。

(5)副腎性器症候群
コルチゾールとアルドステロンを補いうために、副腎皮質ステロイド薬が投与されます。病気が原因で男性ホルモンが過剰に産生され女児の外性器が男性的になった場合は、1~3歳の間に形成手術を行います。

治療が不要な場合がある

精神的な要因により、嘔吐することがあります。そのような場合は受診は不要です。嘔吐の回数が少なく、吐しゃ物がミルクと同色の場合は受診は必要無いでしょう。しかし、元気が無く、哺乳力が低下している場合は念のため受診することをおすすめします。

<まとめ>
新生児嘔吐は、急性胃軸捻転や壊死性腸炎、副腎性器症候群などが原因でみられます。中には心配ない場合もありますが、嘔吐以外にも発熱や下痢など複数の症状が現れている場合は受診しましょう。


2016/11/29

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