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生まれつき食道が途切れている先天性食道閉鎖症の原因

生まれつき食道が途切れている病気が先天性食道閉鎖症です。先天性食道閉鎖症は予防法がなく、出生後すぐに応急処置が必要な場合もあります。今回は、先天性食道閉鎖症の原因について解説します。

先天性食道閉鎖症とは?

先天性食道閉鎖症は、生まれつき食道が途切れている病気です。3,000~5,000人に一人の割合で発生するといわれています。食道が途切れているだけでなく、本来あるはずのない管が残り、それが気管につながっている場合もあります。

この管は気管食道瘻(きかんしょくどうろう)と呼ばれており、気管食道瘻の位置により5つのタイプに分類されます。

(1)A型
気管食道瘻がないタイプで、気管と食道はつながっていません。先天性食道閉鎖症の約5~10%はこのタイプです。

(2)B型
上の食道が気管食道瘻により、気管とつながっているタイプです。先天性食道閉鎖症の中でも稀な病型です。

(3)C型
下の食道が気管食道瘻により、気管とつながっているタイプです。特に発生頻度が高く、先天性食道閉鎖症の約85~90%はこのタイプです。

(4)D型
上下の食道がそれぞれ気管食道瘻により、気管とつながっています。発生頻度はB型よりさらに低く、非常に稀なタイプです。

(5)E型
食道の中断はないものの、気管食道瘻により食道が気管とつながってしまったタイプです。出生直後に発見することが難しく、治療しても再発しやすいです。全体の約5%はこのタイプです。

先天性食道閉鎖症の原因

先天性食道閉鎖症は気管と食道が分離する胎生4~7週頃に何らかの異常が発生し、発症すると考えられています。B型の場合は低出生体重児や染色体異常、心・大血管奇形の合併症として現れる場合が多く、これらと何らかの関わりがあるともいわれています。

また、先天性食道閉鎖症を発症した方の約50~60%は先天性の心疾患や消化器疾患を引き起こしていることも判明しており、この点からも様々な臓器を形成する段階で何らかの異常が発生していると考えられます。

治療には手術が必要

先天性食道閉鎖症の治療には、手術が必要です。病型により手術を行う時期が異なるため、出生後カテーテルを挿入して病型を診断します。

先天性食道閉鎖症は予防することができません。しかし、出生前診断ができることも多く、事前に万全の体制を整えておくことはできます。出生前診断で先天性食道閉鎖症が疑われた場合は、新生児の外科治療が行える医療機関で出産するなど対策を考えておきましょう。


2016/11/29

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