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新生児のうちに適切な対処が必要な先天性腸管閉鎖の治療法

生まれつき腸の一部が途切れている先天性腸管閉鎖は、予防法のない病気の一つです。しかし、出生直後にできるだけ早めに治療を受けることで根治することが可能です。嘔吐や脱水症状が現れる先天性腸管閉鎖は、どのような治療を行うのでしょう。今回は先天性腸管閉鎖の治療法について解説します。

先天性腸管閉鎖とは?

先天性腸管閉鎖は生まれつき十二指腸や空腸、回腸などの腸の一部が途切れている状態です。生まれてすぐ手術が必要な外科疾患のうち、直腸肛門奇形の次に多く発生する病気です。先天性腸管閉鎖は、ミルクなどを飲み込んでも閉鎖部の手前に溜まり嘔吐します。そのままにしておくと脱水症状を引き起こし腸に穴が開く腸穿孔(ちょうせんこう)に発展する危険性がある為早期治療が必要です。

通常、出生後24時間以内に排泄される胎便が出ないことや嘔吐、お腹の張り等の症状から発見される場合が多いです。また、出生前診断で発見される場合もあります。

有効な治療法とは?

先天性腸管閉鎖は予防することが難しい病気ですが、早めに発見し適切な治療を受け、症状の重症化を防ぐことが可能です。治療はまず、鼻から胃へ管を通し、腸に溜まったものを吸引します。脱水症状を点滴で治療し、電解質異常の補正を行います。これらの治療で快方に向かい始めたところで、手術を行います。十二指腸閉鎖の場合は胃に入れた管からの吸引を継続していれば、胃や十二指腸潰瘍が破れることはありません。

そのため、手術の時期を遅らせることが可能です。しかし、小腸の場合は同じように処置していても小腸の一部が裂けます。先天性腸管閉鎖の手術はこのような症状に陥る前に行うのが原則である為、小腸に症状が現れた場合は発見してからできるだけ早い対応が求められます。

出生前診断で気付いた場合は前もって準備を

先天性腸管閉鎖症の治療は緊急性が高く、治療ができるだけ早い方が症状を軽く押さえることができます。先天性腸管閉鎖は羊水検査やエコー検査により発見することが可能です。出生前診断で先天性腸管閉鎖を発見した場合は、新生児外科治療ができる医療機関で出産しましょう。

予防法のない先天性腸管閉鎖ですが、早期発見と早期治療により、根治が可能な病気です。出生後24時間が経過しても胎便が出ない場合は、少々注意が必要です。出生前に発見できた場合は出産に向けた準備をする上で新生児外科治療ができる医療機関を探す等、あらかじめ万全の体制を整えておきましょう。


2016/11/29

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