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2016/11/29

出生直後の手術が必要な先天性腸管閉鎖の治療に関わる費用

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出生直後の手術が必要な先天性腸管閉鎖の治療に関わる費用

先天性腸管閉鎖は生まれつき腸の一部が途切れていることにより、嘔吐や脱水、血行不良を引き起こす病気です。先天性腸管閉鎖は出生直後できるだけ早い段階で手術が必要になります。今回は、先天性腸管閉鎖の治療に関わる費用の助成制度について解説します。

先天性腸管閉鎖とは?

生まれつき腸の一部が途切れた状態にあることを、先天性腸管閉鎖といいます。十二指腸から結腸まである腸管のあらゆる部分に発生することがあり、発生頻度が高い順は十二指腸、回腸、空腸です。先天性腸管閉鎖はどのように閉鎖障害が起こるかにより、4つのタイプに分けられます。そのうちの一つに閉鎖部が複数発生する多発型があります。この病型は先天性腸管閉鎖のうち、約10%の確率で起こるといわれています。

先天性腸管閉鎖は手術が必要

先天性腸管閉鎖が発症していると、飲み込んだミルクや腸液が閉鎖部の手前で溜まり、吐き出されます。そのまま放置すると、脱水や血液の循環が悪くなります。さらに進行すると腸に穴が開く腸穿孔(ちょうせんこう)に陥るため、早急に手術を行う必要があります。

先天性腸管閉鎖が発見された場合はまず、初めに鼻から管を通し胃に到達させ腸内容を吸引します。さらに点滴により脱水症状を改善させ、電解質異常の補正を行います。これらの処置により症状が改善したところで、初めて手術に至ります。手術を施しても小腸が短く、消化吸収を十分に行えない短小腸を伴うケースや多発型の場合は、手術後の高カロリー輸液による治療が必要になることもあります。

治療に関わる費用は助成金が受けられる

先天性腸管閉鎖は治療に手術が必要ですが、手術をはじめとした治療に対して育成医療制度を利用できます。育成医療制度とは身体に障害があるものの、手術等の治療をすることにより、身体の障害を取り除くか軽減することを目的とした18歳未満の子どもが受けられる医療費の助成制度です。

育成医療は治療する際にかかる自己負担分の費用の一部を、公費負担とすることができます。これにより自己負担額は治療費の1割になる場合が多く、自治体によっては自己負担額が発生しないこともあるようです。

育成医療を利用し治療に関わる費用の助成金を受けたい場合は、治療を受ける前に申請する必要があります。市区町村により助成内容に違いがある為、育成医療の利用を検討している方はお住いの市区町村の窓口で相談しましょう。


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