結膜炎

2016/11/29

子どもに多い結膜炎は要注意 知っておきたい治療法

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子どもに多い結膜炎は要注意 知っておきたい治療法

「結膜炎」と一言でいっても、結膜炎を起こす原因によって、かかりやすい年齢や症状、治療法は異なります。ここでは、子どもが主にかかりやすい「細菌性」「ウイルス性」「アレルギー性」の3つについて、原因別に治療法を解説します。

年齢によって原因が異なる 細菌性結膜炎の治療法とは?

細菌性の結膜炎は、年齢によって原因菌が異なります。新生児の結膜炎は新生児結膜炎あるいは新生児眼炎とも呼ばれ、産道感染によるクラミジア、淋菌が二大原因菌となります。乳幼児以降は常在菌であるインフルエンザ菌、肺炎球菌、ブドウ球菌などが原因となります。

新生児結膜炎の予防として、クラミジアおよび淋菌性結膜炎に有効な硝酸銀、エリスロマイシンまたはテトラサイクリンの点眼や眼軟膏がルーチン・ケアとして用いられています。これらの予防薬を使用していても発症してしまった場合、抗菌薬の経口または静脈・筋肉内注射による全身投与が検討されます。

乳幼児期以降の原因菌は、クラミジアや淋菌の可能性が低くなるため、ほとんどの場合、症状および診察所見による医師の推定に基づいて、抗菌薬点眼が施行されます。さらに、必要に応じて抗菌薬経口投与やステロイド点眼が追加されます。数日経っても治療に反応不良の場合は、他の原因を探索するために培養検査や抗菌薬感受性検査が行われます。

感染力が強いウイルス性結膜炎の治療法とは? 感染拡大の予防が大切

ウイルスによる結膜炎は、アデノウイルスが原因の流行性角結膜炎(別名:はやり目)や咽頭結膜熱(別名:プール熱)、エンテロウイルスやコックサッキーウイルスが原因の急性出血性結膜炎などがあります。

現時点では、抗ウイルス薬があるのは、インフルエンザウイルスやヘルペスウイルスなど一部のウイルスのみであり、1?2週間で自然軽快するのを待ちます。症状がひどい時には、ステロイド点眼薬が用いられることがあります。

ウイルス性結膜炎は感染力が非常に強いため、学校感染症に指定されており、周囲への感染拡大予防が大切です。医師が流行性角結膜炎と急性出血性結膜炎の感染力が失われたと判断するまで、咽頭結膜熱では、主要症状が改善した後2日間登校は禁止です。

ウイルスは、眼をこすった手やタオルなどから感染が広がることがほとんどなので、患者とタオルを共有しないことや手洗いが重要です。

今や2人に1人はアレルギー持ち アレルギー性結膜炎の治療法とは?

アレルギー性結膜炎の原因は主に2つに分かれます。ハウスダストやダニによる通年性アレルギー性結膜炎と、スギ・ヒノキといった花粉症による季節性アレルギー性結膜炎です。

アレルギー性結膜炎が慢性化すると、慢性重症型の春季カタルと呼ばれ、10歳までの男児が多く、90%以上がダニアレルギーによるものです。

治療は、アレルギーの原因の除去と薬物治療が主となります。また、室内を清潔に保ち、絨毯やぬいぐるみなど埃やダニのもとをなるべく除去します。薬物治療は、抗アレルギー点眼・内服薬に加えて、症状に応じてステロイド薬や免疫抑制薬点眼が用いられます。

このように、結膜炎は「ウイルス性」「アレルギー性」「細菌性」によって治療が異なります。初期症状のみでは判断しにくいことも多いため、治療をしながら原因を探っていくこともあります。

いずれにしても、子どもは大人よりも抵抗力が弱いため、放っておくと重症化することがあります。疑わしい場合は、早めに小児科または眼科を受診しましょう。


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