病名・症状から探す

急性糸球体腎炎の症状と治療について

急性糸球体腎炎の特徴は、溶連菌に感染した後に急性に発生する血尿、たんぱく尿、浮腫などの症状です。溶連菌を始めとする細菌に感染した後、1~2週間後に発症することが多いです。今回は、急性糸球体腎炎の主な症状と、治療について解説します。

急性に発生する血尿、たんぱく尿、浮腫が主な特徴

急性糸球体腎炎に罹患すると、血尿やたんぱく尿、浮腫が現れます。糸球体濾過量(GFR )の低下も認められます。糸球体濾過量とは、糸球体という毛細血管の塊が腎臓の老廃物を尿へどれくらい排泄することができるかという値のことです。つまり、糸球体濾過量が低下するということは、老廃物をうまく排泄できなくなり、その結果、浮腫などの症状が現れます。また、炎症により傷ついた糸球体から、普通は尿に出ないはずのたんぱくや血球成分が漏れてしまい、たんぱく尿や血尿となります。

急性糸球体腎炎の診断について

急性糸球体腎炎は尿検査と血液検査、時には腎生検を行い、診断を行います。

尿検査では、血尿、たんぱく尿が認められます。

血液検査では白血球増加、糸球体濾過量(GFR )の低下が認められます。また、BUN(尿素窒素)やCr(クレアチニン)の上昇が認められることもあります。

尿素窒素とは、血液中に含まれる尿素のことです。尿素は、体内でたんぱく質が分解されてできる最終の代謝産物です。たんぱく質が体内で分解され、アンモニアが発生します。アンモニアは、人体には有害なので、肝臓で代謝され、無害な尿素になります。尿素は、腎臓の糸球体でろ過されて、尿中へ排泄されますが、一部は再吸収されて血液の中へと戻ります。

クレアチニンは、腎臓が正常に機能していれば、尿として排泄されます。つまり血液中のクレアチニンが多くなると、腎臓の機能が障害されているということになります。

腎生検は、腎臓を細い針で刺し、組織の一部を取ってくる検査のことです。
これにより、腎炎の原因を調べます。この原因についてはいくつかの種類があって、顕微鏡で見るとそれぞれ異なる組織パターンがあります。この組織の違いによって正確な診断を行います。
また、腎炎の原因により、将来的に腎臓の働きが悪くなる可能性がどれくらいあるか、あるいはどんな薬を使ったらいいのかを判断できます。

急性糸球体腎炎の治療について

診断がついたところで、治療が開始されます。
発症から1~3カ月の入院加療、3カ月~半年は自宅での安静、半年~1年間は運動禁止で通学、安静を中心とした治療を行います。急性期(症状が強く出る時期…1~2カ月)には、安静にして寝ていることが必要です。溶連菌感染症などの急性糸球体腎炎の原因となった病気に対しては、1~2週間、抗生物質を投与します。
急性期で浮腫や高血圧のある場合は、食事の塩分・水分の制限を行い、腎不全がある場合にはたんぱく質も制限します。腎機能の低下がひどい場合には、血液透析や腹膜透析を行うこともあります。

<まとめ>
今回は急性糸球体腎炎について解説いたしました。子どもに多く発症し安静にしなければならない期間が長いため、早期の治療と安静が必要です。
突然の血尿や浮腫などの症状があれば、早期に受診し、適切な治療を受けましょう。


2016/11/29

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事の監修/執筆

専門家監修記事