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風邪でも誘引される子どもの難病、急性小児片麻痺の原因

乳幼児を急に襲う難病の一つに、急性小児片麻痺が挙げられます。実は急性小児麻痺は風邪などで誘引される後天性の疾患です。そのため、病気の原因を知っておく事で予防に役立てられます。今回は、急性小児片麻痺の原因と診断方法について解説いたします。

急性小児片麻痺は症状の経過で原因が異なる

急性小児片麻痺とは、体の左右どちらか片側の筋力が急速に低下し、麻痺を起こす疾患です。6歳未満の子どもに稀に発症し、特に生後半年から4歳の脳が未熟な乳幼児は発症頻度が高まります。

急性小児麻痺の病状の経過には、2種類のケースが存在します。1つ目は、ウイルス感染などによって急な発熱を呈し、その後体の左右で強度が異なる痙攣発作を起こします。痙攣を経た後に、急性小児麻痺の症状である半身の麻痺が確認されます。

2つ目の症状の経過は、発熱や痙攣を伴わず、急に体の左右どちらかの麻痺症状を呈します。
前者と後者に共通するのは、麻痺が出た後、後遺症として、てんかん発作や知的障害、失語症などを伴うリスクがあるという点です。

実は、急性小児片麻痺の原因は症状の経過によって異なるという特徴を持っています。

急性小児片麻痺の原因

急性小児片麻痺は先天的な病気ではなく、生まれた後に何らかのきっかけで誘引される病気です。発症の原因は、症状の出方によって大きく2つに区分されます。

まず、高熱や痙攣を経て麻痺症状を示すケースでは、ウイルスの感染が関与していると報告されており、ウイルス性の脳炎や免疫反応による血管の炎症、脳の血管が一時的に狭まる事で血流が阻害され、低酸素状態に陥ってしまう事が原因とされています。しかし、実際の症例では、原因不明で発症するケースが大部分を占めています。

一方で、痙攣を起こさずに急に麻痺状態になってしまう場合は、血栓によって血管が詰まったり、脳血管閉塞によって血流が遮断される事が原因となって引き起こされます。

急性小児片麻痺の診断方法

急性小児片麻痺の診断はまず、先天的に神経系の異常がなかったかどうかを確認します。
その後、脳波、CTやMRIなどの画像診断、随液や血液の検査、超音波による検査など多岐にわたる検査が実施され、原因の究明に力が尽くされます。

様々な検査が実施されるのは、子どもは脳や免疫系が未熟であるため、原因を特定する事が難しいためです。つまり、脳の血流障害を引き起こす根本的な原因として、感染や外傷、代謝の異常や心臓の機能障害などあらゆる可能性が考えられるため、一つ一つを検査して消去法で原因を特定しなければなりません。


2016/11/29

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