病名・症状から探す

腫瘍の部位によって異なるクッシング症候群の治療法とは?

副腎皮質ステロイドホルモンの1つである「コルチゾール」というホルモンが過剰に分泌されることによって、満月様顔貌や中心性肥満などの症状がみられる クッシング症候群。腫瘍が出来る場所は副腎・下垂体に限りません。それぞれどのような治療方法があるのでしょうか?

クッシング症候群と治療法

クッシング症候群とは、副腎からコルチゾールというホルモンが持続的に過剰分泌されてしまうことにより起こる病気です。副腎皮質ホルモンと呼ばれる脳下垂体から分泌されるホルモンによって副腎が刺激を受けることでコルチゾールは作り出されます。

クッシング症候群の治療法は原因が副腎・下垂体・もしくは他の部位にあるかによって異なってきます。下垂体腫瘍の切除や破壊には手術や放射線療法が有効となります。副腎の腫瘍は手術によって切除されます。手術や放射線治療でも効果がほとんど見られない場合や、腫瘍がない場合は、副腎の摘出手術を行ないます。両方もしくは部分的に切除した場合、コルチコステロイド薬を一生服用する必要があります。

また、小児の場合も「放射線治療」が適応されます。しかし、小児の場合は放射線の影響を受けやすく、成長ホルモンの分泌のバランスが崩れ、成長過程に影響することが懸念されています。さらに小児の場合、放射線による治療の効果が現れるまでに数年かかるといわれています。

手術が不可能な場合は投薬

手術が出来ない状況にある場合や、術後に効果が見られない場合、薬での治療法もあります。主に使用される薬としては「メチラポン」があげられます。この薬は、症状の改善を促すためにコルチゾールの合成をおさえる効果を期待するものです。即効性が期待できる薬であり、投薬後24時間以内に効果が現れるといわれています。緊急時など早急にコルチゾールを低下させる場合に使用されます。1回1~4錠を1日1~4回服用します。

特に注意したいのは、授乳中の女性が服用する場合、授乳を中止する必要があります。更に、持病として肝硬変を抱えている場合には効果があらわれるまでに通常より時間がかかることもあります。

クッシング症候群が再発した場合

クッシング症候群は再発の可能性もあります。下垂体の腫瘍を摘出しても症状が軽快しなかったり、再発した場合には、再び画像診断を行ないます。原因となる腫瘍が見つかった場合、摘出可能と判断されれば再手術となります。手術でも治らなかった場合は、クッシング症候群の原因が下垂体にある場合と同じように、放射線治療や薬物療法での治療となるでしょう。

クッシング症候群は原因の部位によって手術法が変わります。また、子どもへの放射線治療や、妊娠中・授乳中の投薬については注意が必要です。医師と相談の上、しっかり自分に合った治療法を選択しましょう。


2016/11/29

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事の監修/執筆

専門家監修記事