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全身症状に注意が必要なジフテリア、その原因とは?

咽頭や扁桃、鼻、皮膚、生殖器などに症状が現れるジフテリア。腎臓や脳にまで感染することもあります。病気の進行が早く、治療が遅れると命に関わる可能性もあるため、注意が必要な病気です。そんなジフテリアの具体的な症状、原因について解説します。

ジフテリアの原因は?

ジフテリアは、ジフテリア菌が咽頭・扁桃、鼻、喉頭、皮膚、眼結膜、生殖器、腸管などの粘膜に感染することによって起こる感染症です。ジフテリア菌の潜伏期間は2~5日で、感染者の痰や唾液、咳から飛沫感染することがほとんどです。ジフテリア菌は人にしか感染しないといわれていますが、ジフテリア菌に感染しても必ずしも発症するというわけではありません。知らないうちに鼻や咽頭にジフテリア菌を保菌し、無症候性鼻咽頭キャリアとなっている可能性もあります。

日本国内では、1945年に約86000人(うち約10%が死亡)のジフテリア患者がいたと言う報告がありますが、予防接種が普及したことにより患者数は激減しました。1999年に1人感染者が出たのを最後に、現在に至るまで国内での発症報告はありません。公共衛生環境が整っていない国や、ジフテリアの予防接種が進んでいない発展途上国では、今でも発症事例があるようです。

どんな症状が見られる?

ジフテリア菌が感染する部位によって、症状は異なります。各部位に感染した際の症状は以下の通りです。

咽頭・扁桃ジフテリア:高熱、のどの腫れ・痛み、食べ物を飲み込む際の痛み、扁桃が白い偽膜で覆われる
鼻ジフテリア:鼻づまり、血まじりの鼻汁、鼻孔や上唇のびらん、鼻の中の粘膜が偽膜で覆われる
喉頭ジフテリア:高熱、咳、犬が遠吠えをするような咳、呼吸困難
皮膚ジフテリア:潰瘍、発赤
眼結膜ジフテリア:むくみ、眼結膜が偽膜で覆われる

ジフテリアの合併症で特に注意しなければならないのが、心筋炎や心不全です。症状が出始めた早期や回復期に現れる合併症で、この間は突然死にも警戒する必要があります。回復期にも現れる可能性があるため、主症状が改善してきたといっても、慎重に観察を続け、心臓に負担のかかる激しい運動などは避けなければなりません。

<まとめ>
ジフテリアは予防接種を受ければ高確率で予防が可能です。日本では1999年以来発症事例はありませんが、公共衛生環境が整備されていない国に行く予定がある場合は、予防接種を受けておいたほうが安心です。


2016/11/29

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