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2016/11/29

赤ちゃんの先天性心疾患の原因とは?

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赤ちゃんの先天性心疾患の原因とは?

赤ちゃんに起こる心臓病として知られているのが、先天性心疾患です。先天性心疾患は心臓の形や機能に何らかの異常が見られる病気で、症状により複数の病名に分かれています。ここでは、先天性心疾患がなぜ起こるのか、原因について解説します。

先天性心疾患には様々な種類がある

先天性心疾患とは、生まれつき心臓の形や機能に何らかの異常がある心臓病の一つです。赤ちゃんが健診を受けた際に心臓音の異常が発見されるケースや、まだお母さんのお腹の中にいるうちから異常が見つかるケースもあります。心臓に現れる異常には様々な種類がありますが、特に多い症状に以下の4つがあります。

<先天性心疾患の症状>
1.心室中隔欠損症
血液を送るポンプの役割を果たしている左右の心室の間に穴が空く病気です。発症して約1週間すると心臓音に異常が現れ、穴が小さいと1歳頃までに自然治癒するケースもあります。

2.肺動脈狭窄
血液が逆流するのを防ぐ働きのある肺動脈弁が、正常に機能しない病気です。軽症では自覚症状が無い場合が多い反面、重症の場合はチアノーゼや発育不良を起こすことがあります。

3.心房中隔欠損
左右の心房を隔てる壁に穴が空く病気です。大きな穴が空いていても症状がほとんど無いケースも多く、子どもがある程度成長してから健康診断などで偶然見つかる場合があります。

4.動脈管開存
動脈管は大動脈と肺動脈の間を結ぶバイパスの役割を果たし、お母さんのお腹の中にいる時にだけ必要な血管です。生まれて間もなく不要になるため自然に閉じられますが、何らかの原因で開いたまま心臓と肺の間を大量の血液が空回りする病気です。

先天性心疾患が起こる原因は赤ちゃんの染色体異常

赤ちゃんが先天性心疾患を発症する主な原因は、染色体の異常だと考えられています。赤ちゃんの心臓は胎児として命が生まれた瞬間から、複雑な工程を経て急ピッチで作られます。まず、お母さんのお腹の中で赤ちゃんの命が生まれて20日頃に、心臓のもととなる1本の管が出来ます。その後、血液の逆流を防ぐ弁や血液が混ざらないように隔てる壁、心臓の電気信号を伝える細胞、心臓の筋肉に血液を送る血管などが作られ50日頃には心臓が完成します。

心臓は複雑な指令を受けながら短期間で作られるため、赤ちゃんの染色体にわずかでも異常があると不完全な形で心臓が出来上がり先天性心疾患を引き起こしてしまいます。染色体異常は、主に以下の原因で起こると考えられています。

<染色体異常が起こる原因>
・妊娠中に風疹などの感染症にかかる
・妊娠中に喫煙している
・妊娠中に大量に飲酒をしている
・妊娠中に服用した薬の影響
・他の先天性異常の合併症として起こる

これらの中で染色体異常の原因が一つであることはほとんど無く、複数の要因が複雑に絡み合っていると考えられています。

<まとめ>
赤ちゃんや小さい子どもに発症する先天性心疾患は染色体異常が原因ですが、なぜ染色体異常が起こるのかははっきりと分かっていません。しかし、妊娠中のお母さんの生活習慣が影響していると考えられるため、妊娠中の喫煙や飲酒は控えましょう。子どもに先天性心疾患がわかった場合は、焦らずどのような治療が必要か医師とよく話し合うことが大切です。


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