ノロウイルス

ノロウィルスの予防にアルコール消毒は効かない?

これからが本格化する冬の季節。
とくに気を付けたいのが感染力の強い「ノロウィルス」です。
ノロウィルスは11月ごろから春ごろにかけての感染が多く、
会社や学校で発生した場合には集団発生にもつながるため、
何としてでも予防したいと考える人が多いでしょう。

予防対策として、公共施設やオフィスの受付に
アルコール消毒を置かれているのを見たことはありませんか?
しかし、実はその「アルコール消毒」、ノロウィルスの予防としては効果が薄いようです。
ではいったいどうやってノロウィルスを予防すればいいのでしょうか?
詳しく解説していきます。

「アルコール消毒」はノロウィルス予防に効果がない?

ウィルスを構造上から分けてみると、
「エンベロープ」があるウィルスとないウィルスに分けることができます。
エンベロープとは、脂肪やタンパク質などからできている膜のことをいいます。
インフルエンザウィルスやRSウィルスなど、
約80%のウィルスがエンベロープを持っているウィルスです。

エンベロープは、大部分が脂質から成っています。
そのため脂質を溶かすことができるアルコールや有機溶剤(クロロホルム、エーテル、ベンゼンなど)で、簡単に破壊することができます。

ところが、ノロウィルスは、エンベロープを持たないウィルスです。
つまり、アルコールでは、殺菌することができないのです。

ノロウィルスを予防する正しい方法とは

アルコール消毒では予防できないノロウィルス。
予防策としては、次亜塩素酸ナトリウム、手洗い、熱湯消毒の3つの方法が有効です。

1.次亜塩素酸ナトリウム

ノロウィルスの予防には、次亜塩素酸ナトリウムを含む消毒剤や家庭用漂白剤が効果を発揮します。これらでトイレやドアノブなどを消毒するといいでしょう。
また、ロウィルス感染者の吐しゃ物の処理をするときには手袋やマスクをし、漂白剤につけおきした雑巾を使ってふき取れば感染のリスクは軽減されます。

2.手洗い

次亜塩素酸ナトリウムは、ノロウィルス対策として有効です。
しかし、肌が荒れてしまうため、手指に使用することはできません。
感染予防のためには、菌を洗い流す「手洗い」が重要です。

ノロウィルスは細菌に比べて小さいため、手のしわや爪の間などにも深く入り込みます。
手洗いをするときは、ハンドソープ等をよく泡立てて、指の間や手のひらのしわ、
爪の間や手首などをしっかりと洗い、石鹸などが残っていないように
流水でよくすすぎましょう。
とくに調理前や食事後、トイレ後の手洗いは念入りに行いましょう。

3.加熱・熱湯

ノロウィルスは85℃以上の熱を1分以上与えると殺菌できます。
熱湯消毒できる衣類やタオルなどは熱湯で消毒しましょう。

また、漂白剤などを使用するときに色落ちを心配する人もいるでしょう。
色落ちさせたくない衣類は熱湯消毒をするのが効果的です。
乾かすときは部屋干しよりも外干しをしたほうが感染リスクは軽減できます。

いかがでしたでしょうか。
正しくノロウィルスを予防し、感染しないように気を付けましょう。

<執筆・医療監修プロフィール>

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー)

医療監修:岡本 良平(医師、東京医科歯科大学名誉教授)

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2016/12/14

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この記事の監修/執筆

Mocosuku編集部