感染症予防

2017/02/02

母乳を止めたら熱が出やすくなる?

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専門家監修記事(Q&Aコメント)

母乳を止めたら熱が出やすくなる?

赤ちゃんは、母体や母乳から免疫を受け継ぎます。もし母乳を止めたら赤ちゃんが発熱しやすくなってしまうのではないかと心配するママに対し、看護師さんはどのようなアドバイスをしているでしょうか。

9カ月の子どもを持つママからの相談:「母乳の免疫効果について」

9カ月の我が子は、今まで熱を出したことがありません。よく母乳を飲んでいる間は母親から免疫を受けていると聞きますが、今後母乳を飲む量が減ると熱が出やすくなるのでしょうか。もし発熱した場合、いつもより多く母乳を飲ませれば効果はあるのでしょうか。また、発熱しないよう神経質になるより、熱が出て本人の身体の中で抗体が作られる方が、今後を考慮すると良いのでしょうか。母乳を止めたタイミングで、熱が出てしまいそうで不安です。(20代・女性)

母乳から受け継ぐ免疫の効果は生後6カ月まで

赤ちゃんがママから受け継ぐ免疫は、2種類あります。生後6カ月まではこれらの免疫により感染しにくいのですが、母乳をたくさん与えたからといって解熱効果が高まったり、母乳を止めたからといってすぐに発熱するわけではありません。

ママから赤ちゃんへ受け継ぐ免疫は、胎児の時に母体から胎盤を通じてもらうIgGと、母乳に含まれるIgAという二つの免疫物質によるものです。IgGは細菌・ウィルス性感染症に効果がありますが、生後6カ月でその効果は消えてしまいます。母乳のIgAは、消化器の細菌・微生物が起こす病気に対して効果を発揮すると言われており、ほとんどが初乳に含まれます。病院で生後間もない赤ちゃんに初乳を飲ませることを重要視するのは、このためです。(看護師)
一般的に生後6カ月までは、ママからもらった免疫で感染しにくいです。母乳をたくさんあげたからといって効果が高まるわけではありませんが、子どもが欲しがる間は授乳してください。母乳を止めても、すぐに発熱するわけではありません。発熱した時は水分補給の意味で母乳を多めにあげてもいいですが、解熱作用はありません。(産婦人科看護師)

赤ちゃん自身が成長の過程で免疫を獲得していく

離乳食が始まり活発に身体を動かせるようになるにつれて、赤ちゃん自身の免疫が出来ていきます。神経質になりすぎず、健康な身体を作るための基本的な生活習慣を身につけさせましょう。

生後5カ月を過ぎると離乳食が始まり、自分の身体で免疫を作ろうとします。更に身体を動かすことで、体力もついてきます。母乳栄養の方がミルク栄養の子よりも免疫力が高いと言われますが、生活環境も関係します。発熱が不安で過剰に清潔にし過ぎると、常在菌にも抵抗出来ない身体になることもあります。バランスの取れた食事・天気の良い日は外でのびのびと遊ばせる・夜は充分に睡眠を取ること、これが健康的な身体を作る基本です。(産婦人科看護師)
赤ちゃんは色々なウィルスにさらされながら、徐々に自分で免疫力を高めていくことが出来るようになります。最低限の感染予防は必要ですが、風邪や発熱に対して過度に神経質になる必要はありません。免疫力を高めるための過程だと思い、ケアをしてあげましょう。母乳を止めるタイミングは、ママと赤ちゃんの心の準備が出来てからで大丈夫です。(看護師)

母乳から受け継ぐ免疫により生後6カ月までは感染しにくいですが、母乳を止めてもすぐに発熱するわけではないそうです。赤ちゃん自身が成長の過程で免疫を獲得していくので、神経質にならず健康な身体を作る環境を整えてあげましょう。


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