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2017/02/01

プールやお風呂の水が原因ではない子どもの急性中耳炎

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プールやお風呂の水が原因ではない子どもの急性中耳炎

子どもの急性中耳炎はプールやお風呂の水が耳に溜まることが原因だという意見もありますが、そうではないようです。子どもに多い急性中耳炎は、なぜ起こるのでしょうか。今回は、子どもの急性中耳炎の原因について解説します。

急性中耳炎とは?

細菌等の感染により発生する中耳炎です。風邪を引いた際に起こることが多く、耳の痛みや耳だれ、難聴、耳閉感、耳鳴等の症状が現れます。保育園など集団生活をしている子どもがかかりやすく、子どもの場合は発熱を伴うケースも見られます。話せない乳児は症状を訴えることができないため、泣く、不機嫌になる、耳を触るという行動に出る場合もあります。他に理由が見当たらない場合は、急性中耳炎の疑いがあります。

急性中耳炎が起こる原因

細菌やウイルスが原因で発生する中耳炎ですが、通常、菌類は鼻から耳に入り込みます。プールやお風呂の水が溜まることで中耳炎になると考える方もいるようですが、これらは関係ないようです。風邪により増殖した菌類が耳に入ることが、直接的な原因といわれています。子どものうちは免疫力が低く風邪を引きやすい為、中耳炎になるリスクも高まります。

また、鼻水の発生と共に中耳炎を引き起こす子どもも多いです。子どもの耳管は大人に比べ傾きが少なく、太い為菌が耳に入りやすいです。その為、1歳までに1度は中耳炎にかかるといわれています。お子様が該当しないという方は、症状に気付かなった可能性が高いです。

急性中耳炎の多くは薬物療法により治る

軽度の急性中耳炎の治療は痛み止めで痛みを抑え、様子を見ます。症状が進行しており、腫れがある場合は抗生剤の服用が必要です。中耳炎を引き起こす細菌の約80%は、肺炎球菌かインフルエンザ菌だといわれています。

その為、抗生剤を服用することで体内の耐性菌が増えることが懸念されており、できるだけ抗生剤を使わず治療することが重要視されています。

子どもは滲出性中耳炎になる場合も

急性中耳炎が治っても、耳に浸出液が溜まった状態が続く場合があります。これが滲出性中耳炎です。子どもの場合、痛みを伴わない滲出性中耳炎は自覚症状がない場合が多いです。以下の症状が出ている場合は、一度耳鼻科を受診しましょう。

乳幼児の場合
◆耳を触る
◆よく泣く

幼児の場合
◆言葉の発達に遅れが生じる
◆怒りっぽい、よく泣く

子どもの場合
◆呼びかけても返事がない
◆落ち着きがない
◆テレビの音を大きくしようとする
◆何度も聞き返す

滲出中耳炎は、手術や通気療法が必要になることもあります。また、急性中耳炎に対しては適切な治療を施さなければ難聴を伴う慢性中耳炎に発展する危険性があるため、注意が必要です。細菌が原因で症状が現れる為、風邪を引いた場合は内科だけでなく耳鼻科も受診しましょう。


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