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2017/02/03

子どものアレルギー性鼻炎に必要な治療と親が出来る予防法

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子どものアレルギー性鼻炎に必要な治療と親が出来る予防法

近年子どものアレルギー性鼻炎が増えており、早期に治療し慢性化を防ぐことが重要です。赤ちゃんに発症し重症化するケースも起きているため、子どもの年齢に応じたケアも大切です。ここでは、アレルギー性鼻炎の治療と予防法について解説します。

アレルギー性鼻炎の治療はアレルギー物質を特定することが重要

アレルギー性鼻炎は子どものうちに発症し、大きくなるにつれて慢性化し、大人になっても症状が続きます。鼻水や鼻づまり、くしゃみといった鼻炎の症状があるものの、生活に支障が無い場合も多いため放置されやすいのが慢性化の主な原因です。しかし、子どものうちは肉体的にも精神的にも負担がかかるため、早期に治療することが大切です。アレルギー性鼻炎の治療で重要なのは、症状がアレルギー性鼻炎によるものかどうかを調べることと、原因となるアレルギー物質を特定することです。まずは以下の検査が行なわれます。

<アレルギー性鼻炎の検査方法>
1.鼻鏡検査
鼻鏡と呼ばれる器具で鼻粘膜の状態を調べます。粘膜が白く膨らんでいる、鼻水が粘膜の周りを覆っているなどの症状が見られるとアレルギー性鼻炎の疑いがあります。

2.鼻汁中好酸球検査
スライドガラスに鼻水を取り、試薬を加えて好酸球の数値を調べる検査です。好酸球が増加しているとアレルギー性鼻炎と診断されます。アレルギー性鼻炎の症状と風邪の初期症状を見分けるために行います。

3.皮膚反応検査
抗原液を皮膚に注射したり、浅い傷を作り抗原液を垂らしたり、あるいは抗原を張り付けたりして皮膚の反応を調べます。アレルギー物質を調べることができます。アレルギー物質に反応すると、肌にかゆみや腫れなどの症状が現れます。

4.血中特異的IgE抗体検査
採血してアレルギー物質に反応するIgE抗体を調べる血液検査です。

5.鼻粘膜誘発テスト
アレルギー物質を染み込ませたろ紙を鼻粘膜に置いて、反応を調べる検査です。アレルギー反応でくしゃみや鼻みずなどの症状が現れます。

アレルギー性鼻炎の治療法は子どもに合わせて変わる

アレルギー性鼻炎はアレルギー物質を吸い込まなければ症状が出ないため、まずはアレルギー物質を生活の中で遠ざけることから始めます。軽症であれば薬を使わず治療が出来るケースもあります。より深刻な場合は本格的な治療が行なわれますが、治療法は必ずしも一つではなく以下の方法が段階的にまたは同時に行なわれます。

1.抗原除去療法
アレルギー物質を生活の中から出来る限り排除し、アレルギー反応が起きないようにします。主に生活環境を清潔にして空気中に浮遊するアレルギー物質を取り除く、外出時にマスクを付ける等の方法があります。

2.薬物療法
アレルギー性鼻炎に効果がある以下の薬を使い、治療を行ないます。
・第2世代抗ヒスタミン薬:クラリチン、ザイザル、アレグラ、アレジオンなど
・局所ステロイド薬:ナゾネックス、フルナーゼなど
・ステロイド内服薬:セレスタミン、プレドニンなど

3.アルゴンプラズマ療法
6歳以降に可能な治療で、下鼻の粘膜にアルゴンプラズマと呼ばれる電流を当て、下鼻の粘膜を縮小させてアレルギー反応が起こりにくい状態に変性させる治療法です。鼻炎の症状を高い確率で抑えることが出来、術後の薬の服用を減らせるメリットがあります。

4.特異的減感作療法
6歳以降に可能な治療で、アレルギー物質を含むエキスを注射し慣れさせることでアレルギーが起こりにくい体質に変える治療法です。アレルギーそのものを無くすことが出来る根本治療である反面、稀に重篤な副作用を起こしたり、治療効果が6割程度であることや、治療期間が長期間必要などのデメリットもあります。

アレルギー性鼻炎の治療は日頃の予防が重要

アレルギー性鼻炎は、早めに気付くことで慢性化や重症化を防ぐことが治療の一歩です。そのため、日頃から子どもにアレルギー反応が起こらない環境を整えましょう。アレルギー性鼻炎の原因でよく知られているのは、ハウスダストや花粉です。以下の予防法を取り入れ、予防しましょう。

<アレルギー性鼻炎の予防法>
・毎日掃除機をかける
・空気清浄機を使う
・室内でペットを飼わない
・カーペットを使わない
・ダニ防止用の布団カバーを使う
・ぬいぐるみを置かない
・外出時はマスクを付ける

まとめ
アレルギー性鼻炎の治療は症状を抑えることが目的のため、日頃の予防がとても大切です。子どもの鼻炎が続いていると感じたら、まずは生活環境を改善し室内の空気を清潔に保ちましょう。また、アレルギー性鼻炎かどうかを知るには検査が必要です。適切に対応するために、一度病院で検査を受けましょう。


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