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2017/02/07

意識障害を伴う急性脳症の原因

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意識障害を伴う急性脳症の原因

乳幼児が高熱を出した際に、痙攣が出現することがあります。痙攣は後遺症の心配がないことが多いですが、長く続く場合や意識障害を伴う場合は急性脳症の疑いがあるため注意が必要です。今回は、場合によっては死に至ることもある急性脳症の原因について解説します。

子どもに現れる痙攣

子どもに現れる痙攣には、様々な原因が考えられます。主な原因は以下の通りです。

(1)てんかん
発作を繰り返す脳の慢性的な病気で、年齢や性別、人種に関わらず発病します。遺伝性ではありません。てんかんにおける痙攣は、意識を失い、全身硬直に陥る強直発作や手足に痙攣が現れる間代発作(かんたいほっさ)があります。この他にもてんかんの発作は多様にあります。

(2)熱性痙攣
生後6カ月~6歳までに多く見られる痙攣で、感染症により発熱したことが原因で起こります。一過性のもので後遺症が残ることはほとんどありません。痙攣の持続時間は、ほとんどが5分以内で、長くても15分程度です。

(3)息止め発作
乳幼児に見られる痙攣で、激しく泣いた際に呼吸が止まることで意識がなくなりチアノーゼ状態になります。全身硬直が見られることがあります。

(4)失神
小児期から思春期にかけて多く発生します。脳に必要な血液が急激に不足することにより発生します。急に立ち上がった場合や排尿、採血後にめまいや脱力感、頻脈を伴い意識喪失に至ります。

(5)心因発作
精神的な理由により、てんかん発作に似た発作を生じることがあります。発作の度に異なる症状が現れる、一人でいる際には発生しない等の特徴があります。

(6)チック
緊張状態にある場合に陥ることが多いものの、詳しい原因はわかっていません。顔やその他の筋肉が痙攣します。

急性脳症の原因

急性脳症の原因は様々です。主な原因は以下の通りです。

(1)エネルギー不足
低酸素症、低血糖症、血流障害等

(2)代謝物質の増加
先天代謝異常症、肝不全、腎不全、膵炎、糖尿病等

(3)神経伝達物質の抑制
電解質異常等

(4)ウイルス感染
インフルエンザウイルス、突発性発疹等、ロタウイルス

急性脳症の原因は様々ですが、炎症を伴わない脳の浮腫が認められるという共通点があります。炎症を伴う場合は急性脳炎と診断されます。脳の浮腫とは、足がむくむという症状のように、脳自体が腫れているという状態になるため、頭蓋内で圧力が強まります。そのため、脳機能に障害が現れるという状況です。その症状の一種として意識障害やけいれんを起こすと言われています。

急性脳症の痙攣は熱性痙攣と異なり、痙攣の持続時間が長いです。また、意識障害を伴う場合は目を覚ましてもすぐに元の状態に戻ります。急性脳症の可能性がある場合はすぐに救急車を呼び、小児科を受診しましょう。


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