結節性硬化症

2017/02/10

子どもが発症…難病「結節性硬化症」の原因とは?

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子どもが発症…難病「結節性硬化症」の原因とは?

およそ1万人に1人の発祥の頻度といわれる難病「結節性硬化症」は遺伝子の異常が原因の病気で、子どもに発症しやすく、その症状はさまざまです。早期療育のためにも、子どものどんな様子に気をつければいいのか解説します。

こんな症状があったら疑う必要があるかも

結節性硬化症(TSC)は日本に現在1万人もしくはそれ以上の患者がいるとされている難病の1つで、小児期に発症しやすいといわれています。

主な症状は、脳の機能障害(てんかんや知能障害、自閉症など)、皮膚の症状(白斑)が多く見られます。しかし、結節性硬化症の症状は患者によって実にさまざまで多岐にわたります。そのため「この症状があったら結節性硬化症だ」と判断することは非常に難しい病気です。

早期に気づくために、乳児期に現れる症状を知っておきましょう。小児患者の25?50%に見られる症状として、白斑が挙げられます。これは皮膚の形成異常で、大人でも化粧品の副作用で白斑を発症し、大きなトラブルになりました。

白斑は、出生から数カ月で認められることがあります。全身に渡り非対称に現れる症状で、大きさは典型的なものだと1?数センチの木の葉状の形が多いです。この模様の白斑が3個以上あることが、診断基準を満たす要件となっています。子どもがまだ小さい乳児期に発症することが多いため、この症状で結節性硬化症に気づくきっかけになることもあります。

もう一つ多く見られる症状が、てんかんです。手足がビクビクするけいれん発作や、頭をかくんと垂れて前にかがむような仕草の点頭てんかんがあります。てんかんを乳児期に発症した患者は障害を併発する確率が高いため、特に慎重な観察が必要です。

結節性硬化症の原因は?

結節性硬化症の原因は、遺伝子の異常です。遺伝子の病気なので、遺伝が原因の場合もあります。しかし、60%の患者は親からの遺伝ではなく親の卵子や精子の突然変異で起こります。

結節性硬化症は腫瘍を抑制するタンパク質(ハマルチンやチュベリン)の情報を管理している遺伝子が変化してしまい、さまざまな症状を引き起こします。ハマルチンとチュベリンは細胞を増殖させる働きをするmTOR(細胞内の情報伝達に関与する物質の一種)を抑制していますが、突然変異によりmTORが異常に働きすぎる事で、体内に腫瘍ができます。

もしかしてと思ったら…

子どもにもしかしてと思うような症状がある場合、まずは小児科や小児神経科を受診しましょう。現在はまだ難病に指定されており、完全に治す方法はありませんが、一つ一つの症状に対しての改善は可能です。


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