血友病

先天性の止血異常、血友病の原因とは

子どもの体にいつもアザ(内出血)が見られる場合や、傷口からの出血がなかなか止まらない場合は血友病の疑いがあります。血友病とは、生まれつき起こる止血異常のことです。今回は、子どもが血友病になる原因について解説します。

血友病ってどんな病気?

私たちの体は、傷などによって出血してもしばらく経つと血が止まります。これを血液凝固反応といいます。しかし、血液凝固反応が正常に起こらないと血が止まらなくなります。このように、出血が止まらない病気を血友病といいます。


これは、鼻血や外傷のように目に見える出血だけでなく、皮下出血や脳出血など目に見えない部分の出血に関しても同様です。そのため、血友病の人は体内で出血した場合、その部分に血の塊ができ、それが周りの組織や神経、血管などを圧迫して障害を起こすこともあります。

血友病の原因

血友病の人は、なぜ血液凝固反応が起こらないのでしょうか。血液凝固反応には、何種類もの血液凝固因子が関わっています。しかし、その血液凝固因子のうちどれか一つが充分に作られないと、反応が正常に進まず出血が止まらなくなります。

血友病には血液凝固因子のうち第Ⅷ因子が足りないタイプ(血友病A)と、第Ⅸ因子が足りないタイプ(血友病B)があります。

血友病は遺伝が関係している

血友病の患者は血液凝固因子が充分に作られませんが、これは遺伝子の異常によって起こります。遺伝子は、染色体に存在しています。人間の場合一つの細胞内に染色体は46本あり、そのうち2本は性別を決める染色体(性染色体)です。性染色体はXとYがあり、XXを持つ場合は女性、XYを持つ場合は男性となります。

血友病の遺伝子は、X染色体上にあります。女性の場合はX染色体が2本あるため、そのうちどちらかが血友病の遺伝子を持っていても、もう1本が正常であれば血友病にはなりません。しかし、男性はX染色体が血友病の遺伝子を持っていたら血友病を発症します。そのため、血友病の発症は男性が多いです。

血友病の治療

血友病の治療は、足りない血液凝固因子を補うことで治療を行います。具体的には、出血時に血を止めるために血液凝固因子製剤を注射する「出血時補充療法」があります。また、出血を予防するために、あらかじめ血液凝固因子製剤を注射しておくこともあり、それを「定期補充療法」といいます。。

<まとめ>
血友病は遺伝によって、血液凝固因子が充分に作られないことで起こる病気です。以前は「20歳まで生きられない」といわれていた病気ですが、現在では医療技術が進歩したためそのようなことはありません。もし子どもの血がなかなか止まらないなど、血友病が疑われる場合は早めに病院で診てもらい、適切な治療を受けましょう。


2017/02/11

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