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2017/02/13

特定疾患の一つ・再生不良性貧血の原因とは?

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特定疾患の一つ・再生不良性貧血の原因とは?

貧血は誰でも耳にしたことがあるかと思いますが、”再生不良性貧血”という言葉は、なかなか耳にしたことはないのではないでしょうか。多くの方にとって馴染みのないこの病気、一体どんな病気なのでしょうか。そして、原因は何にあるのでしょうか。

再生不良性貧血とは?

骨髄機能が低下することによる貧血で、厚生労働省が指定する”指定難病”の一つです。世界的に見ても大変稀少な病気で、欧米では年間100万人に3人程度、日本では100万人に6人程度にしか見られません。男性よりも女性にやや多く見られます。

症状としては、動悸や息切れ、めまい、顔色が悪い、頭痛、出血(皮下、鼻、歯肉など。重症になると眼底、性器、血尿など)が見られます。しかし、症状が軽度~中等程度であったり、貧血の進行が遅い場合は自覚症状を感じないことが多く、健診などで偶然見つかることもあります。また、合併症として、心不全や不整脈などの心臓に関わる病気、敗血症、糖尿病、鉄過剰症などが起こる可能性もあります。

再生不良性貧血の原因は?

再生不良性貧血の原因は、赤血球や白血球、血小板を作っている骨髄中の造血幹細胞に異常が起こることにより、血球が作られなくなってしまうことです。

再生不良性貧血には先天性のものと後天性のものがあり、前者はファンコーニ貧血と呼ばれます。遺伝子異常により染色体異常が起きやすく、造血幹細胞がプログラム死(不要な細胞が計画的に消滅する)するアポトーシスが起こり、結果として血球が減り貧血が起こります。後者は更に原因がはっきりしない特発性と薬剤使用やウイルスなどが原因で起こる続発性に分けられます。
特発性再生不良性貧血は原因不明とされていますが、遺伝子の異常や免疫機能の異常が関係しているのではないかと考えられています。続発性再生不良性貧血の原因は、ウイルス性肝炎が特に多いといわれています。そのほかに抗がん剤、ベンゼン、無機砒素化合物、抗生物質、抗甲状腺薬、鎮痛薬なども続発性再生不良性貧血を引き起こす可能性があるといわれています。
これ以外に放射線も原因となることがわかっています。1954年3月にアメリカ軍の水素爆弾実験により発生した放射性降下物を大量に浴びた第五福竜丸の船員たちは、東京大学医学部で”急性放射能症”であると診断されましたが、後に”急性汎骨髄癆(はんこつずいろう)”という名称が付けられました。

まとめ
大変稀少な病気で、更に重篤な合併症を引き起こす再生不良性貧血。10代と70代での発症が目立つという特徴もありますので、再生不良性貧血の症状がないかどうか、子どもの身体の変化を観察しましょう。


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