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2017/02/19

子どもに見られるチック障害の治療とは?

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子どもに見られるチック障害の治療とは?

チックの原因はまだ研究段階ではありますが、主に脳の機能障害という遺伝的要因とストレスや不安などの心理・環境要因の両者が複雑に絡み合っていると考えられています。治療の中心は生活指導と薬物療法になります。ここでは、チック障害の治療について詳しく解説します。

チック障害の基本治療 心理的介入や環境調整が大切

チックは、突発的な首振りやまばたき、咳払いを繰り返す症状がみられます。原因は、脳の機能障害による筋肉の不随意運動であり、本人がコントロールすることは難しいです。

家族、教師などの学校関係者などの周囲の人が正しく障害の特徴を理解していなければ、親が首振りなどの動作をやめるように何度も注意をしてしまい、ストレスで病状が悪化することもあります。そのため、本人の心理教育や周囲の環境調整と周囲の理解が非常に大切です。
症状が軽度であれば、まず心理教育や環境調整のみで経過をみます。

チック障害の薬物療法とは 

心理教育および環境調整が基本治療ですが、これらのみで解決できない場合には薬物療法が検討されます。

薬物療法としては、まずクロニジンやグアンファシンが投与されます。クロニジンは交感神経を抑える薬で、チック障害による強迫障害や不安を抑えるのに有用とされています。また、チック抑制に効果的な抗精神病薬ハロペリドールは他の向精神病薬よりも有用ですが、副作用が起こりやすいです。

抗精神病薬の代表的な副作用には、パーキンソン病と似た症状(薬剤性パーキンソン症候群)や筋肉の硬直、持続性の筋収縮、集中力低下、体重増加などが挙げられます。

さらに、運動・音声チックを複合的に発症し、時間が経過した状態であるトゥレット症候群は、合併症にも注意が必要です。一部に強迫性障害、ADHDなど異なる病気を併発していることがあり、このような場合はそれらを考慮して薬剤が選択されます。

チック障害の内科治療とは

外科的治療は一般的ではありませんが、薬物治療にも反応不良の難治性のチックの治療として検討されることがあります。

チックは筋肉の不随意運動であり、原因となる筋肉にボツリヌス毒素を注射すると、注射された筋肉が麻痺して異常な動作を抑えることができます。

<まとめ>
このように、チック症状の治療として薬物療法や内科治療が用いられますが、これらで完全に改善することは困難です。チック症状に対する本人および周囲の理解が、まず治療の土台となります。


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