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2017/02/19

排泄障害の治療を受ける前に知っておきたいこと

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排泄障害の治療を受ける前に知っておきたいこと

子どもが大きくなってもトイレトラブルが治らない、と排泄障害を疑う方もいるかもしれません。トイレトラブルは乳児期であれば少なからず経験することですが、必ずしも排泄障害と診断されるわけではありません。ここでは、排泄障害で治療を受ける前に知っておきたいことを解説します。

おねしょが続いても排泄障害とは限らない!その基準とは?

排泄障害とは、排泄に関わる障害の総称で排泄に関わる器官に損傷を受けている疾患も含まれます。おねしょやおしっこのお漏らしがある遺尿症と、うんちのお漏らしがある遺糞症とに分かれます。どちらか片方の症状だけでも排泄障害と診断されますが、両方の症状がある場合も多く見られます。排泄障害には、以下の診断基準があります。

遺尿症

【年齢】
5歳またはそれと同等の発達水準

【症状】
・おねしょやお漏らしの症状が夜間睡眠中または日中の覚醒時、あるいはその両方に起こる
・学校に行けなくなるなど生活に大きな支障が現れる

【症状が起こる頻度】
週に2回の頻度で3カ月以上間続いている

【その他の条件】
糖尿病などの病気による症状や利尿薬などの薬による症状では無い

遺糞症

【年齢】
4歳またはそれと同等の発達水準

【症状】
・部屋の床などトイレ以外の不適切な場所でうんちをする
・うんちをお漏らしする

【症状が起こる頻度】
少なくとも月に1回の頻度で3カ月以上続いている

【その他の条件】
病気や疾患、薬による排便の影響が無い

このように、排泄障害と診断されるのは一定の頻度で3カ月以上症状が続いている状態です。頻度が少ない場合は、排泄障害ではない可能性があります。自宅でセルフチェックを行う際は、症状の頻度と期間を確認しましょう。

排泄障害と診断された場合の治療法は?

排泄障害と診断された場合でも、薬や手術による治療が必ず必要になるわけではありません。子どもの排泄障害は心理的な原因が多く、トイレに対する不安や恐怖といったストレスを緩和させることで症状が治るケースもあります。そのため、排泄障害と診断された場合、以下のような方法が選択されます。

<排泄障害の治療法>
【行動療法】
尿が漏れたらアラームで知らせる器具を腰部に装着しトイレに行くタイミングを訓練するアラーム療法やなどがあります。

【精神分析療法】
カウンセリングを中心とし、子どてトイレに対するの心理状況を把握し、ストレスを緩和させる。トイレについて心に浮かんだ連想から、症状を分析するなどの方法があります。

【家族療法】
母親や両親に対して、子どもへの接し方を指導します。トイレが上手く出来なくても強く叱らない、成功したら褒める、トイレの環境を改善するなどの方法があります。

以上の治療法で改善が見られなかった場合や診断当初から重篤な場合は、薬の投与が行われるケースがあります。

まとめ
子どものトイレトラブルは、いくつかの条件が当てはまらなければ必ずしも排泄障害とは限りません。また、症状があるからといって必ず治療が必要なわけではありません。成長とともに自然に治るケースも多いため、過度に心配しすぎて子どもにストレスを与えないよう注意しましょう。万が一排泄障害と診断された場合でも、薬を使わない治療で治るケースはたくさんあります。


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