妊娠後期とダウン症

2017/02/18

身内にダウン症がいたら発症率は高くなるの?

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専門家監修記事(Q&Aコメント)

身内にダウン症がいたら発症率は高くなるの?

身内にダウン症がいる場合は、発症率が高くなるのでしょうか。今回は7カ月の妊婦さんからの相談です。身内にダウン症の人がおり、遺伝性ではなかったため検査はしなかったようですが、やはり不安が拭えないと悩んでいます。専門家からはどのような回答が寄せられたでしょうか。

ダウン症についての相談:「遺伝性でなくても発症することはある?」

もうすぐ妊娠7カ月です。夫の身内に、染色体異常があり重度のダウン症で亡くなった方がいると結婚前から聞いていました。遺伝性ではなかったとのことで、リスクを考慮しダウン症の検査はしませんでした。担当医からは「遺伝性でなければ大丈夫」と言われましたが、やはり不安です。遺伝性でなくても、子どもがダウン症になることはありますか。エコー等では何週目くらいでダウン症か分かるのでしょうか。(20代・女性)

ほとんどが偶発的に起こるもの。遺伝性は極わずか

ダウン症は遺伝の確率が低く、ほとんどが偶発的に起こるようです。

ダウン症とは、21番目の染色体が3本あり、通常は46本の染色体を計47本持って産まれる先天性の疾患です。精子や卵子が細胞分裂する際に不分離が起こることや、受精卵の初期の細胞分裂の際に不分離を起こすことが原因です。なぜ不分離が起こるかは、はっきり分かっていません。(産科・婦人科看護師)
ダウン症には、標準型21トリソミー・モザイク型・転座型の3種類があります。転座型は両親のどちらかの染色体に問題があり、発症の確率は全体のダウン症の約5%、遺伝によるものは約2%といわれます。しかし、ダウン症のほとんどが卵子や精子・受精卵の細胞分裂時に偶発的に起こり、遺伝の確率は極めて低く大半が遺伝によるものではないといわれます。(産科・婦人科看護師)

遺伝性でなくてもリスクはある。エコーだと確定は困難

ダウン症の多くが偶発的に起こる以上、リスクは常にあるといえます。エコーでは予測は出来るものの、確定は難しいようです。

先生の「遺伝性でなければ大丈夫」という言葉は、「遺伝的なものが原因でダウン症になることはないだろう」という意味だと思います。遺伝的要素がなくてもダウン症になるかもしれませんし、ダウン症ではないと考えていても実際はダウン症だったということはあります。(看護師)
ダウン症の検査は、血清マーカー・羊水検査・絨毛検査・出生前診断の遺伝子検査があります。血清マーカーは妊娠15~25週まで、羊水検査は妊娠15~18週、絨毛検査は妊娠9~13週、遺伝子検査は妊娠10~18週で受けられます。エコーでの診断は、胎児の後頭部の浮腫や手足が短いというダウン症の特徴が見られればダウン症を疑いますが、確定するのは難しいと思います。(産科・婦人科看護師)
見た目だけで、確実に診断することは出来ません。エコーでダウン症だと診断することは難しいですが、予測は出来ます。それが可能になるのは、妊娠4~5カ月の安定期頃からです。しかし赤ちゃんの成長の具合や、先生の手技、診断力にも左右されるところではあります。(看護師)

ダウン症のほとんどは偶発的に起こり、遺伝によるものは極めて少ないようです。エコーでダウン症の有無確定は難しく、予測に留まるそうです。


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