妊娠中の体重オーバーは妊娠高血圧症を招くことも。体重コントロールの方法について専門家のみなさんに聞いてみました。
プレママからの相談:「体重オーバーですが、太らない方法はないですか?」
33週で8kg太っています。標準体重なら平均8kgまで増やせるそうですが、私はBMIが25以上あり、5kgの胎児と付属分しか増やせません。妊娠高血圧症が出やすくなるともいわれており、前回の健診で尿に糖がプラスで出ていて心配です。寒い時期は外出して身体を動かそうという気になれないのですが、お産まで太らない方法はありませんか。(30代・女性)
安産のためにも運動は大切。外出したくない時は家でできることを。
出産は体力勝負。やはり運動は大切なようです。
妊娠高血圧症を予防し、太らないようにするには、食事のカロリーを減らし、運動をすることです。妊娠後期に運動不足で体重が増加すると産道に肉がつき、お産をきつくします。なるべく運動しましょう。足腰の運動で骨盤底筋が鍛えられ、股関節が柔らかくなり、お産も楽になりますし、体重増加も防げます。(産科・婦人科看護師)
一般的に体重は7kg~8kg程度の増加がよいといわれます。厚労省では8kg~12kg程度が推奨されていますが、産科の医師により指導方法には違いがあります。(一般内科看護師)
寒くなると動くのがおっくうですし、人が多く集まる場所でウィルスをもらいたくない時期でもありますが、妊娠中の運動は一番大切です。妊娠高血圧症だけでなく、お産は体力勝負です。運動でお産に備える必要があります。(一般内科看護師)
体操・運動を続けることは安産につながります。陣痛が長引き、子宮口がなかなか開かないと母体にも胎児にもかなりの負担です。(一般内科看護師)
外出が嫌なら、家事に加えて家の中でできるストレッチや体操、足踏みや廊下を歩くなどの工夫を。四つん這いで床を拭くのも股関節を鍛える効果があります。無理のない程度に大掃除するなど家事を増やしてみましょう。(産科・婦人科看護師)
カロリーの低い食材を選んで。買い置きしないのもコツ。
食習慣の見直しも効果があります。買い置きしないことで食べ過ぎが防げます。
食事は腹八分で、カロリーの少ない野菜類、海藻類、キノコ類、大豆製品などを中心に。肉より魚、和食を心がけましょう。間食は止めた方がいいですが、どうしても食べたい時は洋菓子より和菓子を小分けにして少しずつ食べましょう。(産科・婦人科看護師)
必要な物をメモして買い物し、お菓子などストックしないようにしましょう。(産科・婦人科看護師)
スナック菓子は油が多く使われ、高カロリーです。代わりにサツマイモや果物をとりましょう。ただ果物には果糖が含まれており、食べ過ぎ注意です。(産科・婦人科看護師)
食べた物をメモしておくと食べる量の目安になります。毎日決まった時間に体重を測り、体重変化のチェックを。(産科・婦人科看護師)
胎児の栄養を考えると動かずに食事の内容に気をつけるだけでは無理があります。朝早めに暖房のタイマーを入れて部屋を温かくしたり、カイロを使って防寒対策するなどして外出する気持ちにつなげましょう。(一般内科看護師)
スムーズな出産のためにも運動は大切です。食事はスナック菓子など高カロリーなものは避け、カロリーの低い食材を選びましょう。