体外受精の基礎

2017/03/05

体外受精。移植する胚盤胞のグレードで着床率は違う?

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専門家監修記事(Q&Aコメント)

体外受精。移植する胚盤胞のグレードで着床率は違う?

近年受精卵の凍結保存技術が進歩し、体外受精の成功率は高くなっています。受精卵はその状態に応じてグレードで分けられ、グレードが良いものほど着床率が高くなります。凍結受精卵と着床の関係について、専門家に聞きました。

30代の女性からの相談:「冷凍保存中の胎盤胞のグレードが低い。採卵し直した方が妊娠しやすい?」

体外受精で妊娠し、現在育児中です。兄弟を作ってあげたくて、クリニックに凍結保存している胚盤胞を移植したいと思っています。ところが凍結保存してある胚盤胞のグレードがあまり良くありません。体外受精を再開するにあたり、まず採卵をしてグレードの良い胚盤胞を作って貯卵してから移植をするのが良いのか、今凍結保存してある胚盤胞に移植を先行させた方が良いのか悩んでいます。(30代・女性)

凍結胚移植は、着床率が高い

専門家によると、凍結保存された胚の移植は新鮮な胚の移植より着床率や妊娠率が高いそうです。

凍結胚移植は体外受精で出来た受精卵を凍結保存し移植する方法ですが、胚を溶かし培養してから移植出来るか検討します。凍結胚移植は、着床率が40~50%・妊娠率は約34%と通常の胚移植に比べ高い確率です。(看護師)

胚盤胞のグレードが悪いと妊娠しにくい。やり直す場合、費用の問題も…

確かに、移植する胚のグレードが悪いと着床しにくいようです。しかし、新しく採卵してもグレードが高いとは限りません。もう一度貯卵の段階からやり直す場合は、費用面も考慮しなければなりません。

胚盤砲のグレードは、6段階に分類出来ます。通常グレード3以上の胚が移植され、グレードの低い胚盤砲を移植しても着床・妊娠には至りません。現在保存してある胚盤砲の状態が悪いと、妊娠は難しいかもしれません。どちらが良いとは言えませんが、再び貯卵しておいて通常の体外受精にチャレンジするという選択肢もあります。費用もかかりますので、家族や医師とよく相談して決めてください。(看護師)
改めて採卵・凍結保存させるのであれば、かなりの金額が必要になります。前回採卵して凍結保存しているものがどれだけのグレードなのか分かりませんが、医師や家族とよく話し合って決めましょう。(看護師)
前回の採卵が何年前のことか分かりませんが、数年で急激に質が落ちることはまずないでしょう。今回採卵をしたとしても、その細胞が前回のものよりグレードが良い状態で作れる・保存出来るということは保証出来ません。(看護師)

体外受精で移植する胚のグレードや貯蔵方法は、無事着床して妊娠するかどうかに大きく関係します。どの方法にもメリットとデメリットがあります。ご家族や医師と十分に相談してから、方針を決定なさってください。


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