体外受精の基礎

2017/03/06

体外受精だと奇形児の発生率が高くなる?

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体外受精だと奇形児の発生率が高くなる?

不妊治療には様々な方法があります。体外受精による妊娠・出産の場合、奇形児が生まれる確率が高くなることはあるのでしょうか。

不妊治療に関する相談:「体外受精での奇形の発症率について」

タイミング法でも人工授精でも妊娠に至らず、今度体外受精にステップアップします。体外受精では良い卵子と良い精子を医療従事者が選びますが、遺伝上問題ないのでしょうか。体外受精の場合、奇形の子どもが生まれる可能性はないのでしょうか?(30代・女性)

妊娠の方法よりも年齢の影響が

奇形の赤ちゃんが生まれてくるという確率は、体外受精という方法によるものというよりも年齢の影響のほうが大きいようです。医療従事者の意見を伺ってみましょう。

奇形児の体外受精による発生率と自然妊娠による発生率には、基本的に差はありません。(産科婦人科看護師)
奇形児の発生には両親の年齢も関係しているといわれていますが、体外受精にステップアップするカップルは比較的高齢の場合が少なくありません。そのため、奇形児の発生率と照らし合わせた場合、体外受精での奇形発生の確率が高く見える面はあるかもしれません。(産科婦人科看護師)
体外受精よりも、年齢によるリスクはあります。例えばダウン症の赤ちゃんが生まれる確率は20代に比べて30代前半は約2倍、30代後半だと約7倍、40代前半になると約24倍の確率になると言われています。(産科婦人科看護師)
あまり気にしないでいいと思いますが、30代後半という相談者さんは年齢的に高齢出産となります。高齢出産の場合、染色体異常のお子さんが生まれる可能性は20代と比べると高くなります。(看護師)
確率的な問題で奇形児が生まれる可能性がない訳ではありませんが、どの年代のどの夫婦にも共通して存在するリスクと言えるでしょう。(看護師)

妊娠・出産にあたっての心構え

どんな年齢でもどんなカップルでも、妊娠・出産にはリスクがあるとのことです。これから一緒に人生を歩んでいくパートナーと、以下のようなことについて話し合っていますか?

妊娠・出産に関しては、五体満足で生まれてくること自体が大変な確率です。妊娠出来るか、妊娠しても出産まで過ごせるかということの他に、出産後も出生時の体重が正常範囲に収まっているか、四肢がしっかり発達しているかなどの不安があり気になることを挙げるとキリがありません。(看護師)
妊娠・出産を希望するなら、後でこんなはずじゃなかったと後悔しないことが重要ではないでしょうか。あらゆるリスクを承知の上で、それでも生むのかどうか、迷いがあるなら夫婦でもう一度話し合ってみてはいかがでしょう。(看護師)

自然妊娠でも不妊治療による妊娠でも、様々なリスクを乗り越えて出産に行きつくことには変わりありません。今一度パートナーに妊娠・出産に関するリスクのことや、不安な気持ちについて話してみてはいかがでしょうか。


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