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2017/03/10

子どもを襲う急性小児片麻痺という病

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専門家監修記事(Q&Aコメント)

子どもを襲う急性小児片麻痺という病

急性小児片麻痺という病気をご存知でしょうか。子どもが急な発熱や痙攣に見舞われ、身体の片側に麻痺が残る難病です。急性小児片麻痺を発症しやすい傾向はあるのでしょうか。専門家に聞いてみました。

急性小児片麻痺についての相談:「急性小児片麻痺を発症しやすい傾向について」

急性小児片麻痺という病気は、発達や成長に何の問題もなかった子どもが発熱をきっかけに突然痙攣を起こし、片麻痺が後遺症として残るというとても恐ろしい病気です。難病指定されているくらいですから不明なことも多いと思いますが、比較的なりやすい体質や素因はあるのでしょうか。(30代・男性)

なりやすい体質を持つお子さんはまれ。風邪などの発熱がきっかけになることも

急性小児片麻痺の罹患率は不明ですが、風邪などの発熱がきっかけで起こることがあります。

急性小児片麻痺は、だいたい4カ月~4歳(6歳前後と言われることも)の子どもに発症し、風邪の症状や発熱とともに身体の片側に痙攣を起こします。その後、身体の片側が麻痺したり、片側優位の両麻痺が起こります。(看護師)
急性小児片麻痺は原因不明なことも多いですが、髄膜炎・脳炎・頭部外傷などに合併した脳血管障害が原因の場合もあります。風邪などによる発熱で半身の痙攣を起こし、数時間続いた後に片麻痺が現れます。脳血管障害の場合は、何の前触れもなく片麻痺を起こすことがあります。痙攣に対しては抗痙攣薬を使用し、基礎疾患があれば治療します。(産科・婦人科医師)
2割は原因不明で、突如前触れもなく痙攣が起こることがあります。急性小児片麻痺を来す原因疾患は多岐にわたりますが、特に感染症を契機にして発症することが多いと考えられています。(看護師)

8割は長期リハビリが必要に。早期治療で重症化を回避して

8割は長期のリハビリが必要になると言われますが、早期治療で重症化を防げることもあります。

約20%は回復しますが、80%は回復せずに麻痺した部分が徐々に硬くなっていくので、長年にわたってリハビリが必要になります。精神遅滞やてんかんを伴うこともあり、根本的な治療法はありません。 (産科・婦人科医師)
発熱に伴う痙攣のため、熱性痙攣との違いを判断するのが難しいです。もし身体の片側に痙攣が起こっている場合は、脳神経になんらかの問題が起こっている可能性が考えられます。すぐに病院へ連れて行きましょう。(看護師)
早めの治療により、麻痺が起こっても重症化せずに済む場合もあります。少しでも心配なことがあれば、早めに病院を受診することも予防の一つです。(看護師)

難病にも指定されている急性小児片麻痺ですが不明な点も多く、極稀な一部のお子さんを除きなりやすい体質や傾向はわかっていないようです。身体の片側の痙攣に気付いたらすぐ病院へ行き、早期治療で重症化を防ぎましょう。


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