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2017/03/11

小児麻痺とはどんな病気?症状や治療について知りたい

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専門家監修記事(Q&Aコメント)

小児麻痺とはどんな病気?症状や治療について知りたい

小児麻痺が起こる原因、また治療や主な症状について、専門家に尋ねてみました。

4歳児のパパからの相談:「小児麻痺で現在も麻痺が残っているが完治は可能?」

小児麻痺という病気があることは知っていますが、何が原因で起こるのでしょうか?また病気になった場合の治療法についても知りたいです。知人の子どもが小児麻痺になり、現在も麻痺が残っている状況です。麻痺が残ってしまった場合はもう治療は無理なのか、少しでも麻痺状態を軽くできる治療法があれば、ぜひ教えて下さい。(30代・男性)

ポリオウイルスによる脊髄性の麻痺

一般的に言う小児麻痺とは、ポリオウイルスの感染により起こる脊髄性の麻痺のことを指します。多くの場合はポリオウイルスに感染しても症状が現れることはありませんが、中には麻痺を呈する症例も存在し完治は難しいと言われています。

小児麻痺は、ポリオウイルスに感染したことで脊髄の運動神経が破壊され手足が麻痺する疾患です。予防接種のおかげで発症率は減少し、日本では1981年以降はポリオウィルスによる小児麻痺は発生していません。しかし最近はエンテロウイルスの感染により、小児麻痺と似たような症例が発生したという報告もあります。(産科看護師)
ポリオウィルスは感染しても90%は症状が現れず、約0.1~0.2%に小児麻痺が現れると言われていますが、ほとんどが後遺症を残さず完治するとされています。しかし、発症から1年以上も麻痺や筋力低下が見られる場合は、筋肉が硬くなり動かせなくなったり歩けなくなる場合もあります。こうなると完治は困難で、長期に渡りリハビリを続ける必要があります。(産科看護師)

脳性小児麻痺や小児片麻痺について

脊髄に病変の主座が存在する小児麻痺に加え、同じく麻痺を呈する脳性小児麻痺や小児片麻痺と呼ばれる疾患も存在します。それぞれの特徴や治療等について、専門家達は次のように説明しています。

脳性小児麻痺は、出生前~出生直後の頭部外傷や脳への酸素供給が不十分で起こると言われています。早産児や低体重児に多く見られ、風疹・トキソプラズマ・サイトメガロウィルス等の胎内感染も原因の一つとされています。完治する治療法はなく、子どもの麻痺や知能障害に合わせた訓練を行い、障害があっても日常生活を送れるようにサポートすることが目的となります。(産科看護師)
小児片麻痺の原因は多岐にわたり、その8割は感染症(脳炎や髄膜炎)・心疾患・血液疾患に合併した脳血管障害だといわれています。感染症を契機とした小児片麻痺は、風邪症状や発熱に伴って痙攣を起こし、その後麻痺を発症します。小児でよく遭遇する通常の熱性痙攣とは異なり、身体の片側だけに痙攣が起こります。約2割は回復すると言われますが、麻痺が残る場合がほとんどです。また、精神発達の遅れやてんかんが起こる場合もあります。(看護師)
小児片麻痺については、理学療法・作業療法・言語療法など、障害の状態や程度に応じた継続的なリハビリを必要とします。また、内科治療から整形外科治療まで必要に応じて様々な治療が行われます。麻痺を引き起こした原因・経過・症状の程度により、治療法や予後が変わってきます。(看護師)

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