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2017/03/09

「花粉症」 なる人、ならない人の差はどこに?

この記事の監修/執筆

Mocosuku編集部

「花粉症」 なる人、ならない人の差はどこに?

花粉症は例年、2月上旬ころから飛散がはじまり、5月上旬ころまで症状に苦しめられます。
今年、スギ花粉は2月下旬から3月下旬までがピーク、その後ヒノキ花粉が4月にピークを迎えるそうです。

花粉症になりやすいだとかなりにくい、といったことはどうして起きるのでしょうか。
ご一緒に詳しく見ていましょう。

今年の花粉症:基礎知識

花粉飛散量は、前年の夏の気象に影響されます。
「気温が高く」「日照時間が多く」「降水量が少ない」と、ヒノキやスギの花芽が多く、翌年春の花粉飛散量が多くなるとのこと。
ここから2017年春は、九州・四国・近畿・東海の各地方が例年より多く、北陸・中国地方は例年並み、関東・東北地方は例年より少なめ、北海道が少ないという予報が出ています。

現在、日本人のおよそ3割が花粉症だといわれています。
季節性アレルギー性鼻炎というのが正式名称です。
くしゃみ・鼻水・鼻づまりの「鼻の3大症状」、かゆみ・涙・充血といった「目の症状」、のどや皮膚のかゆみ、下痢、熱っぽさなど、さまざまな症状に苦しめられます。

花粉症のメカニズム

花粉症の症状はアレルギー反応(Ⅰ型アレルギー:即時反応型)です。
これは「免疫」と呼ばれる生体防衛反応に関連しています。外部から侵入してくる病原体を身体が排除するのが免疫の働きです。
いわば、病気から身体を守るのが「免疫」の本来の作用なのですが、自分自身に免疫の攻撃が向けられて「花粉症」が起こります。

花粉症の場合、花粉という異物(抗原)に対して、「IgE抗体」という免疫グロブリンが作用します。
花粉との接触を繰り返すうちにIgE抗体が体内に蓄積され、ヒスタミンなどアレルギー症状(花粉症状)を起こす化学物質が分泌され、知覚神経や血管が刺激されます。

花粉症になる3つの原因

一般に、花粉症になりやすいかそうでないかは、3つの原因が挙げられています。

花粉量

飛散される花粉量が多いと、花粉症になりやすいということです。花粉飛散が多い静岡・群馬・山梨の各県は花粉症患者数が多い地域でもあります。
ちなみに、今年の場合、九州・四国・近畿・東海の各地方は要注意です。

遺伝

花粉症を起こしやすい体質を「アレルギー体質」と呼びます。
IgE抗体がつくられやすい体質で、生まれつき備わっているとされています。つまり、遺伝要因と考えられていて、たとえば、両親がアレルギーを発症していると、子どもがアレルギーを発症しやすくなると考えられます。

ちなみに、「アレルギーマーチ」という用語があります。
これは、幼少では「アトピー性皮膚炎」、小児期に「喘息」、成人してから「花粉症」と、アレルギー体質の特徴を物語っている用語です。
ただし、アレルギー体質は遺伝によってだけ作られるわけではありません。また、花粉症も遺伝的体質によってだけ発症するのではありません。

生活習慣

日本では1960年代に花粉症が見つかりました。
それまで、花粉量は多くても、食生活や住環境が、アレルギーになりにくい体質を作っていたためという考え方もあり、年配の人は花粉症になりにくいというデータもあるそうです。

免疫力が低下するような、睡眠不足や偏った食生活、運動不足といった都市生活はとくに、花粉症になりやすい体質を、遺伝的ではなく作ってしまうことが挙げられています。

花粉症、現状での5つの対策

現在、花粉症に対しては、アレルゲンとしての花粉に出来るだけ触れないこと、そして、免疫を低下させないような生活習慣をつくることが、おもな対策となっています。

アレルゲンを遠ざけることについては次の5つの対策が有効です。
・室内や車に花粉が入らないようにする
・花粉の多い日の外出を控える
・うがい・手洗いの徹底
・眼鏡やマスクで身体への花粉を防ぐ
・帽子をかぶるなど髪に花粉がつかない工夫をする

今後は、弱い花粉症抗原をもった食品などを接種していく「免疫療法」や、スギやヒノキに花粉を飛散させないような品種改良を行うなどの、新しい治療・対策も普及していくことでしょう。

<参考>

『気象庁花粉予想2017』

<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお・かおるこ)
助産師・保健師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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