つわり乗りきり法

薬剤師さんオススメ!つわりの症状を和らげる漢方とツボ

妊娠したのを喜んだのもつかの間、しばらくの間、多くの人が悩まされるのがつわり(悪阻)です。ムカムカ感が続く、嘔吐する、だるい、眠いなどが主な症状ですが、個人差が大きく、軽く済む人もいれば、中には日常生活が送れないほど苦しむ人もいます。また、1人目と2人目では全く症状が違うことも。そこで今回は、この時期を少しでも楽に過ごしてもらえるよう、つわりの症状を和らげる漢方とツボについて、薬剤師で鍼灸師の髙橋さんに教えてもらいました。

■日常生活で意識したいポイント

つわりは妊娠初期に起こり、ほとんどの人は妊娠3~4ヶ月で治まりますが、しばらくずっと続く人もいます。症状がひどいときは、点滴など病院の処置が必要になることもあります。この時期をなるべく楽に過ごせるよう、普段の生活で意識したいポイントをご紹介します。

・安静にする
なるべく横になって無理はせず、家事も家族に手伝ってもらいましょう。
・気分転換をする
体調の良い時は近所を散歩するなどして、気分転換しましょう。
・水分を摂る
脱水症状にならないよう、意識して水分を摂りましょう。自分が好きな飲み物で構いませんが、つわりがきつい時は甘くない炭酸水やレモン水、ショウガ湯などもオススメです。

■つわりの時期にオススメの漢方

妊娠中は基本的に、薬を服用しない方が良いのですが、古くから使われてきた漢方薬は正しく処方されたものであれば差支えありません。ただし、妊娠初期は胎児にとって器官形成の大事な時期です。必ず主治医と相談したうえで服用しましょう。
また、つわりの時期は、漢方を水に溶かし、冷やして飲むと服用しやすくなります。溶け残っていても気にせず飲んでください。
以下につわりに効果のある漢方をご紹介します。

小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)


半夏(ハンゲ)

吐き気を止める半夏(ハンゲ)、身体をあたためながら胃腸の状態をよくする生姜(ショウキョウ)、身体の水はけをよくする茯苓(ブクリョウ)をシンプルに処方。つわり、といえばまずこの処方が浮かぶ、というほどポピュラーな漢方です。

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)


厚朴(コウボク)

上述の「小半夏加茯苓湯」に蘇葉(ソヨウ:紫蘇の葉)と厚朴(コウボク)を足した処方です。喉に詰まりやごろごろした異物感がある場合、特に良く効きます。精神的にふさぎこむような場合や、吐き気に加え不安感やイライラなどがあるときには、気分を落ち着ける作用もあります。

半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)


黄芩(オウゴン)

吐き気を抑えるハンゲが配合され、みぞおちのつかえを取り去る黄連(オウレン)、黄芩(オウゴン)も入っている処方です。空腹時に胃酸が強くなると気持ち悪くなりやすいので、食べづわりの方も試してみるとよいでしょう。胃腸にガスが溜まってゴロゴロする場合やゲップが出るときに効きます。また気分が落ち着かずにイライラして、みぞおちがつかえて押すと痛い場合などにも効果が期待できます。

漢方の服用に抵抗があるという方は、吐き気止め作用のあるショウガを普段の食事に取り入れてみましょう。

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生姜(ショウガ)

ショウガは辛みと芳香成分で血行を良くして身体を温めてくれるほか、解毒作用もあります。ショウガ湯は、すりおろしたショウガに黒砂糖やハチミツを加え、お湯を注いで作ります。白砂糖は、身体を冷やす作用があるので避けましょう。
また、すりおろすのが面倒なときはチューブ入りのショウガを使うと便利です。飲みにくい場合は冷やして飲むか、普段、飲んでいる飲み物にショウガを少し加えるだけでも構いません。ヨーグルトにショウガシロップを加えてもよいでしょう。

■つわりの時期にオススメのツボ

ツボを指圧するときは、入浴中かお風呂上りが効果的です。呼吸に合わせてゆっくりと、息を吐きながら押し、吸いながら離すのがコツ。カイロでツボを温める方法もあります。 一方、お灸は入浴の前後30分は皮膚がやけどしやすい状態になっているので避けてください。熱すぎるときは無理せず外しましょう。

>>ツボの指圧方法やお灸などの治療器具について、詳しくはこちらをご覧ください。

裏内庭


印を付けた足の人差し指を折り曲げ、印がうつったところにあるツボです。普段は押しても痛くありませんが、嘔吐症状のある場合は痛みが出ます。強めに指圧するとよく、お灸も良く効きます。

内関


手首から指三本分下がったツボで、少し強めに押してグッとくるところにあります。つわりだけでなく、乗り物酔いにも効くツボです。左右ともに指圧するとよいでしょう。

中脘


へそから指8本分上、みぞおちとへその真ん中にあるツボです。胃のあたりなので痛くなりすぎないように刺激しましょう。食べづわりにも有効です。

つわりでしんどいのは一時期だけですが、できれば楽に過ごしたいものです。症状がつらい時は身体を休めてリフレッシュしながら、漢方やツボの力も借りてみるとよいようですね。ショウガにもつわりの症状を和らげる作用があるということなので、上手に取り入れてみましょう。


2015/03/29

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この記事の監修/執筆

薬剤師髙橋 公子