おたふく風邪

おたふく風邪に2回かかることはありますか?専門家の回答

子供のころいちどかかるともう発病しないといわれる病気はいくつかあります。おたふくかぜもその一つで、いちどかかれば2度目はない、とママは思っていることでしょう。ところが、「まさか2回目?!」と困惑しているママも時折みかけます。おたふく風邪について悩むママから相談が寄せられていました。

ママからの相談:「おたふく風邪は2度かかるものでしょうか…」

1月に長男が耳の下を痛がり、熱も38度出たので総合病院を受診しました。腫れの程度はほんの少しでしたが両側とも痛みがあり、触診のみで「おたふく風邪」と診断されました。症状は2週間ほどでよくなりました。しかし、ほどなくしてまた同じ症状を子供が訴えたため、いつもの近所の小児科を受診したところ血液検査をしてくださいました。その結果、1週間後に「おたふく風邪」と診断されました。おたふく風邪は2度かかるものでしょうか?また検査結果ではアミラーゼ値が高かったのですが、「アミラーゼ値が高い=おたふく風邪」ということでしょうか?

おたふく風邪はいちどかかると二度目はありません、ただしおたふく風邪と症状が似ている病気もあります!

「耳の下が腫れたり痛んだり、という症状がでる病気はおたふく風邪だけではありません」と小児科医の大井先生が教えてくれました。

「おたふく風邪」(流行性耳下腺炎)はムンプスウイルスの感染によるもので1度かかるとその後はもう発病しません。ただし、同じような痛みや腫れのある病気として反復性または化膿性の耳下腺炎があります。これはムンプスウイルスの感染によるものではないので、うつしたりうつされたりしません。そのため、学校にも行けますが発熱や痛みがある場合は安静にするのがよいでしょう。
お子さんの場合は、二度おたふくかぜにかかったのではなく、どちらかは(あるいは両方?)耳下腺炎だった可能性があります。「おたふく風邪」にかかったかどうかは抗体検査でわかるので、今後のためにも調べてもらうとよいかもしれません。

アミラーゼ値が高いからといっておたふく風邪とは限らない

相談のなかに出てきた「アミラーゼ値」とは何を示す検査指標なのでしょうか?小児科医の大井先生は、「アミラーゼ値は耳下腺や唾液腺の病気のときに高くなるものです」と言っています。

アミラーゼとは消化酵素の一つで膵臓から出ているものが有名ですが、唾液腺からも出ます。おたふく風邪をはじめ耳下腺や唾液腺の病気ではアミラーゼが高くなります。つまり、おたふく風邪の時にはアミラーゼが高くなりますが、高アミラーゼ=おたふく風邪とは限りません。アミラーゼが高くても、おたふく風邪ではなく耳下腺や唾液腺の病気の可能性も考えられます。

おたふく風邪にかかったはずなのにまた同じ症状?というときには、医師の診察を受けるとともに抗体検査もしてもらうと安心かもしれません。「おたふく風邪は1度だけ、耳下腺炎は繰り返すことがある」と覚えておきましょう。


2014/08/01

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この記事の監修/執筆

小児科医/女医+(じょいぷらす)大井 美恵子