ダイエット 食事

【コラム】栄養療法の第一人者が語る「オーガニック野菜のススメ」

年間50日以上、海外に出かけている私が欧米から学んだこと。
それは「何を食べるのか」ではなく「どう作られたか」にこだわることです。
最近は海外出張のときはオーガニック専門のスーパーマーケットのデリを利用しています。

好きな野菜は大きなボウル一杯のサラダに。
好きな果物はジュースにしてもらいます。
それをホテルの部屋でゆっくりと食べます。

この食事に変えてからは、旅先での時差による疲労や
睡眠障害(時差ボケ)が軽減したと実感できます。
特にホテルの部屋で目覚めたときに「朝が来た」
という気持ちでベッドから起き上がれることは素晴らしい変化です。

アメリカではオーガニック市場が拡大中

オーガニックとは、世界保健機関(WHO)などのガイドラインで定められた
化学肥料や農薬、添加物などを一切使わずに作られる「有機農産物」のことです。

アメリカでは、オーガニック市場は右肩上がりの状況で、
オーガニック取引協会(Organic Trade Association)の統計によれば、
2015年度アメリカのオーガニック市場規模はその前の年から42億ドルアップの433億ドル。
2015年度の対前年比で食品全体は5%なのに対し10%以上も伸びています。

これは、堆肥で農作物を育てるなど自然サイクルを活用して環境を守り、
農薬などを極力体内に入れないことで人の健康にも役立つということの意識が
定着していることにあります。

農薬などの化学物質は、体内に入れると解毒に時間がかかり身体に負担をかけると同時に、
活性酸素など炎症に関係する物質も新たに生じさせてしまいます。
解毒できない物質は体内に蓄積され、気がつかないうちに病気の引き金になることもあります。

アメリカでは、健康を意識した人たちを中心にオーガニックに対する関心が非常に高く、
巨大な専門スーパーマーケットやレストランがオープンしています。

日本のオーガニックの実情と野菜の摂取量

2020年の東京オリンピックに向けてホテルやレストラン等の外食産業は、
オーガニック食材の安定的な確保に大きな関心を寄せています。

しかし私たちが普段買う市販の食品に関しては、
アメリカと比較してまだまだ小さな市場規模です。
アメリカのようにどのスーパーでも安価で簡単に買えるという現状ではありません。

また日本人の野菜や果物の摂取量も十分に足りていません。
厚生労働省の『健康日本21(第二次)』では、
1日の野菜摂取量の平均350gを目標値にしていますが、
「平成26年国民健康・栄養調査」によれば、
男女ともに実際の摂取量は平均値を下回っていました。

特に、20~50代は、1日平均値が300gにも到達していないのが現状です。
1日3食として1食・100gも食べていないことになります。
これでは、ビタミンやミネラルの補給は不十分としかいえません。
足りないゆえに、疲労回復が上手くいかない、風邪などで体調を崩しやすいなど、
不調に結びつきやすくなっているのです。

オーガニック野菜・果物の魅力

オーガニックの野菜や果物には、ビタミン類やミネラルが豊富で、
化学物質を使用していないため体内での吸収も良く、
野菜や果物本来の味がするので味が濃く美味しいのでたくさん食べられます。

春は寒暖差も大きく疲労が溜まりがち。
加えて新生活に慣れるまではストレスも加わり、
ビタミンやミネラルを大量に消費します。
毎食ごとのたっぷりの野菜や果物は健康に役立ちます。

ただし、その食べ方や食事内容に問題がある人もいます。
食生活の見直しで大切なのは、どう作られたかにこだわること。
野菜や果物をたくさん食べることで身体や心が変わっていくことが実感できると思います。

【参考】

Organic Trade Association『Organic Market Analysis』
厚生労働省『平成26年「国民健康・栄養調査」の結果』

<執筆者プロフィール>
柳澤 厚生(やなぎさわ・あつお)
医師・医学博士。元杏林大学教授、スピックサロンメディカルクリニック院長、点滴療法研究会会長。
日本におけるビタミンC点滴によるガン細胞の抑制研究、統合医療研究の第一人者。2015年4月からは事業構想大学院大学にて「統合医療」について教鞭をとる。著書多数
(点滴療法研究会HPはこちら⇒ https://www.iv-therapy.org/

【関連記事】

「野菜を毎日350g摂取するコツ」を管理栄養士が紹介
有機野菜・オーガニック野菜・特別栽培野菜…違いは?
「ドライフルーツ」 そのメリットとデメリット


2017/03/27

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事の監修/執筆

Mocosuku編集部