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2017/03/28

目をパチパチ、まばたきが多いのはクセじゃない?「チック症」

この記事の監修/執筆

Mocosuku編集部

目をパチパチ、まばたきが多いのはクセじゃない?「チック症」

テレビに出ている芸能人や著名人で、目をパチパチして話をしている人を見かけます。
本人が気にしているのかどうかはわかりませんが、「見ているほうが気になる」という方もいるかもしれません。
じつはこれには「チック症」に原因がある可能性があるのです。
今回はこのチック症について、詳しくご説明していきます。

癖とチック症

身体の一部がピクピク動く、瞬きをパチパチする、顔をしかめるなどは、自分の意志と関係なく起きるもので、1分間に何回も繰り返して出てくる症状は「チック症」と呼ばれます。
自分の意志で治すことができないという特徴から、意識すれば止められる「癖」とチック症とは基本的に違います。

ですから、チック症だと判別するには、自分の意志でその症状を止められるかどうかがポイントとなります。
チック症は、幼児期から学童期に発症することが多いのですが、一過性だったり発達性だったりして、放っておくと治るものがほとんどです。
しかし、大人になっても症状がある場合、慢性化してしまったり、いったん治っていたチック症が再びでてきてしまっていることが考えられます。

大人のチック症

大人のチック症には次のようなものがあります。

運動性チック

・単純性運動チック
まばたき、首振り、顔をしかめる
・複雑性運動チック
物に触る・蹴る、飛び上がる

音声チック

・単純性音声チック
咳払い、鼻をならず、奇声を発する
・複雑性音声チック
他人の言葉を繰り返す反響言語、音声や単語の発生を繰り返す反復言語

トゥレット症候群

精神疾患の1つです。低年齢から症状が現れる発達障害で、脳機能障害です。1000~2000人に1人の割合で発症するといわれ、男児の方が多い傾向にあります。
国立難病センターによると、「音声チックを伴い複数の運動性チックが、一年以上持続する精神神経疾患である」と定義されています。

6歳くらいから単純性運動チックや音声チックが始まって、10歳頃には複雑性運動チックが出てくることが多いです。約60~90%は遺伝的なものだとみられています。
多動性障害(ADHD)や学習障害(LD)、脅迫障害や不登校などでみられます。

治療は早期診断と環境作りがポイントです。
ほとんどが子どものころに発症するとみられていますが、大人になって発症するときは、精神的ストレスが原因のことが多いようです。

チック症の原因:脳の機能不全

チック症の原因は解明されていません。
ただ、脳の「線条体(せんじょうたい)」という部分の異常が原因ではないかと考えられているようです。
線条体とは、脳の深部にある大脳の基底核の一部を指し、神経細胞が集まっている部位で、筋緊張の調整に関与するところです。
また、遺伝的な要因もあると考えられていますので、家族にチック症などがいるようならば、早めに受診して相談してみましょう。

チック症の原因:ストレス

子どもの頃にチック症の経験があった人は意外に多いものです。
年齢を重ねてチック症状はなくなっていたのに、大人になってまた出てきた、最近ひどくなってきた、という場合には、過度や急激なストレスがかかったことが原因となっていることが多いようです。
大人になって自分にチック症状があるということを自覚すると、周囲からの目を意識してしまい、ストレスがさらに加わって症状が強くでてしまう、という悪循環に陥る場合があります。

とくに人間関係のトラブルなどが原因で、チック症状だけでなく、緊張型頭痛など、ほかの病気を引き起こしてしまう可能性もありますので、対処が必要です。

チック症の原因:性格との関連

また、チックを起こす人には、次のような性格があることもわかってきています。

真面目で完全主義な人が多い

責任感が強く、なんでも自分で解決しようとしてしまい、そのために不安や緊張感、葛藤などが強くなり、それがきっかけで発症する場合が多いようです。

ストレスをためやすい(ストレス脆弱性)

上に述べた、過度や急激なストレスによる症状の発症のほかに、もともと先天的にストレスに弱い体質だということがあります。

チック症への対処法

大人のチック症は、慢性化している状態になると、完全に症状を取り除くのは難しいとされています。
しかし、完全になくすのは難しくても、適切な治療や対処を行っていくことで、改善させていくことは可能です。
次に代表的な対処法を述べてみましょう。

セルフコントロール

自分でストレスの原因となっているものを特定して、それに対する対処をすることが大切です。
現代はストレス社会だといわれます。ですから、ストレスを完全になくすということは難しいので、気分転換ができる方法、没頭できる趣味、楽しいと思える時間などを多く作り、自分なりのストレス発散方法をみつけて、ため込まないようにすることが大事です。

また症状がでることを気にするあまり、それがストレスになったり、強迫観念にもなり、逆に悪化することもあるので、気にしすぎは良くありません。
自分でなんでも解決しようとせず、家族や同僚など周囲の人に頼ってみることも大切でしょう。

食事

ストレスを受けると免疫力も低下してきます。ビタミンCを摂る必要があります。
1日の摂取量の目安は、10mg程度を摂取しましょう。
・ビタミンCを多く含む食品
パプリカ、パセリ、芽キャベツ、レモン、キウイ、柿、など
また、ビタミンB群は神経疲労の回復や老廃物の代謝を促してくれます。
・ビタミンB群を多く含む食品
うなぎ、卵、納豆、マグロ、牛乳、など

受診

日常生活に支障をきたすならば、精神科や神経内科、心療内科を受診して相談しましょう。
奇声を発する、手に症状が出て文字が書けず普段の生活に支障がある場合などには、薬物を使用して症状を改善させることがあります。
ドーパミンの分泌を抑えて、興奮を鎮め、症状を緩和させる抗精神薬を使用します。
副作用なども出てくる場合もあるので、医師と相談しながら使用します。

チックの症状は、何かに没頭しているときには出ない場合が多いので、没頭する時間を多く作るのはいい方法でしょう。
しかし、なかなか症状が改善されない場合は、一人で悩んでいないで、専門医に相談してみましょう。

<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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