症状から探す

いざという時に慌てない子どもの食物アレルギー

年々増え続ける子どもの食物アレルギーは、特定の食べ物を食べた時に皮膚や呼吸器などの全身にアレルギー反応を出し、酷い時にはアナフィラキシーを引き起こします。今回は、「食物アレルギーについて解説します。

食物アレルギーとは

特定の食べ物を摂取した後に起こるアレルギー反応のことで、皮膚、呼吸器、消化器、循環器など臓器に出たり、酷い時には全身症状でもあるアナフィラキシーを起こす事もあります。特に乳幼児期は、食物アレルギーに対するバリア機能が弱いため発症しやすく、成長と共に抑制する機能が発達します。近年では、食物アレルギーを起こす「経口感作」以外に、大気中に浮遊している食物抗原を皮膚から吸収する「経皮感作」も原因になるという意見もでています。「感作」とは、アレルギー反応を起こす原因物質に対する抗体が作られ記憶された状態の事をいい、アレルギー反応を起こす準備ができている段階の事です。感作後に同じ原因物質に出会いアレルギー反応が起こると、その原因物質がアレルギーを起こす物質になります。

食後にアレルギー反応が起こる時間差には、大きく3パターンあります。特に「即時型」の場合は、アナフィラキシーを起こす可能性が高く、頻繁に起こるようであれば原因である抗原を調べ対処する必要があります。

「即時型」(I型)食物摂取後15分(2時間以内)後に最大の反応が起こる
「遅発型」(Ⅲ型)食後摂取後3~8時間で最大の反応が起こる
「遅延型」(Ⅳ型)24~72時間で最大の反応が起こる
アトピー性皮膚炎はⅠ型、Ⅳ型両方が関与していると言われています。

症状

食物アレルギーを発症させる主な原因食材は、鶏卵、小麦、そば、ピーナッツ、エビ・カニ、牛乳・乳製品、果物などがあります。他にも人によってアレルギー症状の出る食材が異なります。食後に蕁麻疹や気管支喘息発作、喘鳴(息を吐くとゼイゼイ、ヒューヒュー、ゼロゼロと言う音)、腹痛や下痢、嘔吐、鼻炎などの症状がでます。重症の場合、アナフィラキシーショック(血圧低下、意識消失)が出ることもあります。果物の場合は口腔アレルギー症候群を起こして唇や舌が腫れたり痒くなったり、口の中がイガイガし違和感を感じるなどの症状がでることがあります。果物でアレルギーがでる方は、花粉症に関係があるといわれています。このような性質のことを交差反応性といいます。交差反応(交叉反応)とは、特定のアレルギー原因物質以外のものに反応することをいいます。花粉症で果物アレルギーがでる場合も交差反応によります。たとえば、ブタクサの花粉症の人はブタクサの抗原に反応するだけではなく、メロンやスイカ、バナナの抗原にも反応することがあります。抗原はタンパク質ですが、これらの抗原は構造が似ているためこのような交差反応が起こると言われています。

診断方法と治療方法

食物アレルギーの診断は、食物経口負荷試験で行います。血液検査で食物アレルギーを起こす食物特異IgE抗体の有無を調べることもできますが、食物アレルギーに至っては信用性が乏しい場合があります。陰性判定が出ているにも関わらず、食べた時にアレルギーが出る事も稀にあるので、食物経口負荷試験の結果で確定します。乳幼児を検査する場合は、万が一のアナフィラキシーショック対策のため半日程度入院して行う病院が多いです。結果を元にアレルギーの原因食材を特定・除去し、食事療法でアレルギーを起こさないようにします。成長と共に検査を行い、除去ばかりでなく除去食解除も行い、アレルギーが出なくなった食材は少しずつ注意しながら食べらるれように進めていきます。


2017/04/22

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