血便

2017/05/01

腸閉塞のリスクがある子どものクローン病

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腸閉塞のリスクがある子どものクローン病

クローン病は、消化管の様々な部位に慢性的な炎症や潰瘍が生じる病気です。子どもは小腸や大腸などに症状が現れることが多いといわれています。今回は、子どものクローン病の症状と治療法について解説します。

クローン病の症状

クローン病を発症すると、次のような症状が現れます。

(1)腹痛
腸に慢性的な炎症が起こるため、腹痛を生じます。また、炎症を繰り返すことで次第に腸が狭くなり、消化された食物が通過する時に激痛が生じるようになります。

(2)下痢
小腸に炎症や潰瘍ができると、食物を消化して吸収する働きが低下して下痢になります。夜間にも下痢が出る場合は症状が悪化している可能性があるため、早めに検査を受けてください。

(3)肛門潰瘍(痔)
肛門周辺に炎症が起こることで、切れ痔になります。また、肛門の周辺に穴が生じて膿が排出される痔ろうを伴うこともあります。

(4)発熱
炎症が起こると、炎症物質が体内に広がり、その作用で体温が上がります。炎症の程度によって発熱の仕方が異なりますが、微熱が続くケースが多いです。

(5)血便
小腸や大腸などに生じた炎症や潰瘍が原因で、血便が排泄されます。

(6)体重減少
消化と吸収の機能が低下すると、十分な食事を摂取しても栄養不足に陥るため体重が減少します。

(7)倦怠感や食欲低下
栄養不足によって倦怠感が続いたり、消化管の炎症や潰瘍によって食欲低下などの症状が現れることがあります。

これらの他に、血管に炎症が起こる血管炎、骨が脆くなる骨粗しょう症、成長障害などを合併しやすいといわれています。

クローン病の原因

何らかの理由で免疫システムに異常が起こると、自分を攻撃する自己免疫が作られることがあります。自己免疫によって消化管が攻撃され炎症が起こることで、クローン病を発症します。クローン病患者と血縁関係にある場合はクローン病を発症する確率が高くなるといわれています。

クローン病の治療

クローン病の根本的な治療はありまません。症状の進行を抑えて栄養障害を予防し、成長に影響が及ばないようにすることを目的とした治療を行います。炎症を抑える抗炎症剤、免疫を抑制する免疫抑制剤などを使用します。また、1日に必要とされるカロリーの半分を経腸栄養剤で補うことで、クローン病を寛解させる確率が高まります。腸管の炎症箇所に膿が蓄積されたり、腸閉塞などを起こしている場合は手術が必要になります。


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