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2017/05/03

筋力がどんどん低下していく多発性筋炎

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筋力がどんどん低下していく多発性筋炎

多発性筋炎とは、筋肉に炎症が起こる病気です。免疫は、微生物やウイルス、細菌など外敵を排除する防御システムです。しかし、免疫が自らの細胞や組織を攻撃する自己免疫という状態になると、臓器や筋肉などを標的にして攻撃を加え、炎症が起こります。今回は、子どもにみられる多発性筋炎の症状と治療法について解説します。

多発性筋炎の症状

多発性筋炎は、筋力の低下に加えて皮膚や内臓にも障害が認められることがあります。

(1)筋肉の症状
疲れやすい、力が入らない、筋肉痛などの症状が現れます。腰まわりの筋肉や肩の周りの筋肉、咽頭筋などに障害が見られることが多いようです。咽頭筋に障害があると、喋りにくい、むせるなどの症状が現れます。

(2)筋肉以外の症状
全身倦怠感や疲労感、食欲不振などの症状が現れます。

これ以外にも、自己免疫が肺を攻撃して炎症を起こす間質性肺炎を合併することがあります。繰り返す咳や運動時の息切れなどが、主な症状です。

多発性筋炎の治療

発症直後は症状が急激に現れるため、できるだけ筋肉に負担をかけないように安静にして過ごさなければなりません。また、筋力の回復と関節の拘縮(動かせる範囲の制限)を予防するためにリハビリテーションを行います。リハビリテーションを開始する時期や程度は病状やライフスタイルなど様々なことを考慮して決定します。筋力が改善したことを確認してから、少しずつリハビリテーションを開始することが多いようです。また、筋肉を作るために必要なタンパク質とカロリーを十分に摂取します。

薬物療法では、炎症を抑える作用がある副腎皮質ステロイド薬を大量投与します。投与後2~4週間後からは、筋力の回復や検査結果を見つつ徐々にステロイド薬の量を減らしていきます。ステロイド薬の効果が認められない、または副作用が現れる場合は免疫抑制薬の投与を検討します。それでも効果を得られない場合は、免疫物質の1つであるγ-グロブリンの静脈内注射を検討します。


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