血尿

2017/05/04

感染症から回復した後は要注意。急性糸球体腎炎症候群

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感染症から回復した後は要注意。急性糸球体腎炎症候群

腎臓にある糸球体という毛細血管の塊は、血液をろ過する役割を果たしています。腎臓の機能が低下すると、血液中の老廃物の濃度が高まり、血尿や蛋白尿、高血圧やむくみなどの症状が現れます。今回は、子どもにみられる急性糸球体腎炎症候群について解説します。

急性糸球体腎炎の原因

急性糸球体腎炎は、溶連菌やブドウ球菌、肺炎球菌などの感染症から回復後に発症します。2~10歳の小児にみられることが多いです。細菌やウイルス感染以外の急性糸球体腎炎の原因としては、次のような病気が挙げられます。
急性糸球体腎炎は感染のあとに現れる病気です。血尿、タンパク尿、高血圧、むくみなどが現れます。

一方、急性糸球体腎炎のような症状をみせることがあるのに実が違った腎臓病という場合もあります。そのため、このような症状を呈する疾患群を急性(糸球体)腎炎症候群といいます。
急性腎炎症候群には、急性糸球体腎炎の他、慢性腎炎の一つであるIgA腎症があります。

・IgA腎症 腎臓の糸球体にIgAという抗体の一種が沈着し、腎機能を低下させる病気
・菲薄基底膜病(ひはくきていまくびょう) 腎機能が低下する病気
・全身性エリテマトーデス 全身に様々な症状を引き起こす病気で、原因は解明されていません
・クリオグロブリン血症 血管を閉塞させるクリオグロブリンという抗体が生じる病気
・ウェーゲナー肉芽腫症 血管や鼻、喉などに炎症が起こる原因不明の病気。炎症が全身に拡大することがある

症状の現れ方

急性糸球体腎炎の原因となる感染症を発症後、約1~4週間後に尿量の減少や血尿、むくみや高血圧などの症状が現れます。稀に、急激な血圧の上昇に伴い、けいれんや嘔吐することがあります。血尿は少しずつ改善され、顕微鏡で発見できる程度の血尿が数カ月に渡り続きます。腎機能が低下すると尿量が減少したりむくみますが、腎機能が回復しないことは小児では稀です。

急性糸球体腎炎の治療法

急性糸球体腎炎の治療では、蛋白質やナトリウムなど腎臓でろ過される物質の摂取を制限する食事療法が適用されます。また、過剰な水分とナトリウムが排泄されるように、利尿薬を服用することもあります。基本的には自己治癒力で治っていく病気ですが、安静にして腎臓に負担をかけないようにナトリウムやタンパク質を制限した食事療法をすることが基本です。


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