関節痛

2017/05/04

子どもの化膿性関節炎の症状と細菌の侵入経路

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子どもの化膿性関節炎の症状と細菌の侵入経路

化膿性関節炎は関節内に細菌が侵入することが原因です。細菌が関節内に移動することもあるので、細菌性の病気を合併している場合は注意が必要です。今回は、子どもの化膿性関節炎の症状と細菌の侵入経路について解説します。

化膿性関節炎とは

化膿性関節炎は、細菌の侵入により関節内が化膿する病気です。治療を怠ると関節の表面にある軟骨や骨が破壊され、関節に障害が残る恐れがあります。細菌が関節内に侵入する経路は、次の通りです。

(1)他の部位に感染している細菌が、血液に乗って関節内に達する
(2)関節の近くで生じた骨髄炎(細菌が侵入することで骨が化膿する)からの波及
(3)怪我や注射などで直接関節内に入る

原因菌の中でも黄色ブドウ球菌により引き起こされることが特に多く、次いで連鎖球菌や肺炎球菌などが原因となることもあります。また、糖尿病や血液透析、免疫抑制剤や副腎皮質ステロイドの常用により、感染に対する抵抗力が低下して化膿性関節炎に至ることもあります。

化膿性関節炎の症状

化膿性関節炎の症状は、次の通りです。
関節痛や腫れ、熱感、発赤、発熱、悪寒、食欲不振、倦怠感

赤ちゃんの股関節が化膿した場合は、関節痛により関節を動かさなくなり、おむつ交換の際に激しく泣くことがあります。

化膿性関節炎の診断

血液検査では、白血球数の増加やC反応性蛋白(炎症反応が起きている時に血液中に現れる蛋白質)が陽性になっていないか、赤血球沈降速度(試験管内で赤血球が沈む速度を計測し炎症性の病気の程度を調べる検査)などを調べます。化膿性関節炎の場合、X線検査を行うと関節の隙間の拡張がみられます。これらの検査で疑いが見られる場合は、注射器で関節から液を採取して化膿性関節炎の原因菌を特定します。

化膿性関節炎の治療

化膿性関節炎の治療は、患部を安静にさせつつ抗生物質の点滴を行います。関節に膿が蓄積されている場合は、注射器で吸引します。それでも炎症が持続する場合は、外科手術を適用します。手術では、関節内に蓄積された膿を取り除き、炎症により傷ついた組織を切除します。症状が落ち着けば、関節の機能が衰退する前にリハビリテーションを実施します。


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