腹部のしこり・腫れ

2017/05/05

5歳以下の子どもにみられる神経芽細胞腫

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5歳以下の子どもにみられる神経芽細胞腫

神経芽細胞腫は5歳以下の子どもにみられることが多い癌です。進行が早いため、発見が遅れると全身に転移し、生命に危険が及ぶ恐れがあります。今回は、神経芽細胞腫の症状と治療について解説します。

神経芽細胞腫とは

神経芽細胞腫は交感神経細胞の癌で、乳幼児の癌の中で特に多くみられます。特に、5歳未満の子どもに現れることが多いようです。半数以上は腹部に、次いで胸郭(肋骨や胸椎、胸骨から成る胸の外郭)の内部に現れることが多く、頸部や骨盤にも発生することがあります。腎臓の上にある副腎に発生した場合は腹部の奥に硬いしこりが見つかりますが、初期では小さいため発見が困難です。背骨の両側に発生した場合は、脊髄の神経を圧迫して両足が麻痺することがあります。

神経芽細胞腫の進行

神経芽細胞腫は症状の進行が早く、骨や骨髄、皮膚や肝臓などに転移すると次のような症状が現れます。

・頭の骨 骨が腫れたり目が突出することがあります。
・骨髄  貧血
・肝臓  肝臓が腫れることによる腹部膨満
・皮膚  しこりが生じる

初期段階では、元気が無い、食欲不振、時々現れる腹痛などが主な症状です。他の部位へ転移すると、発熱や貧血、腹部のしこり、頻尿、脚の麻痺、呼吸困難などの症状が現れることがあります。

神経芽細胞腫の診断

神経芽細胞腫は、出生前にCTや超音波検査などで発見できることがあります。バニルマンデル酸とホモバニリン酸という物質が尿中に排泄されるため、尿検査で両方もしくはいずれか一方が高値を示した場合に診断されます。

神経芽細胞腫の治療

早期に発見できれば、手術で取り除くことができます。抗癌薬により癌を縮小させてから手術を行うこともあります。進行している場合は手術で癌を取り除いてから、抗癌薬や放射線照射などの治療が適用されます。

神経芽細胞腫を早期発見するために、腹部の硬いしこりや膨らみがないか入浴後やおむつ替えの時に確認しましょう。


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