子どもの頭蓋骨骨折に関わる誤解と対処方法

子どもは重心が上にあるためバランスが悪く、よく転んで頭を打ちます。頭部の打撲による脳への影響はもちろん、頭蓋骨骨折の危険もあるため注意が必要です。今回は、子どもの頭蓋骨骨折について解説します。

子どもは転んで頭をぶつけやすい

乳幼児は大人に比べ、全身に対して頭の割合が多いです。そのため重心は上にあり、バランスを崩し、よく転びます。その際、頭をぶつけることも多いです。乳幼児の頭蓋骨は骨と骨の間が完全に固定されておらず、骨自体も非常に柔らかいです。

そのため頭を打った際に骨がへこみ、脳自体に損傷が起こったり頭蓋骨を骨折する場合もあるため注意が必要です。転んで頭を打った後に意識がない、痙攣、顔面蒼白、嘔吐、すぐに寝る等の症状が出ている場合は病院を受診しましょう。

頭を打った場合の正しい対処法

頭を打った場合のチェックポイントとして、誤った知識を持った方が多いです。以下の内容を元に、お子様の状態をしっかり見極めましょう。

(1)大きなたんこぶは頭蓋骨骨折の可能性がある
たんこぶは打撲により頭皮の下にある血管が切れ、血液が溜まることにより発生します。たんこぶができれば脳内への影響がなく安心、と考える人もいると思われますが正しいとは言えません。たんこぶは、打撃の衝撃が強ければ強い程できやすいです。大きなたんこぶは頭蓋骨を骨折している可能性があるため、詳しい検査が必要になります。

(2)出血とけがの重症度は関係ない
出血があった方が脳内出血の可能性が低いため安心、と考える方が多いようですが出血とけがの重症度に深い関わりはありません。出血がある場合、傷口を縫い合わせる必要や抗生物質を飲む必要があります。また、頭皮から出血していない場合は脳内出血の可能性があるというのも根拠がありません。

子どもの頭蓋骨骨折の治療法

子どもの頭蓋骨骨折を治療するためには、原則入院が必要です。特に乳児が頭蓋骨を骨折すると脳を覆う膜が骨折部位から突出して袋状になり、その中に脳脊髄液が溜まって感染症のリスクが高まり脳にダメージを与えることがあるので注意が必要です。この袋は軟膜嚢胞(なんまくのうほう)と呼ばれ、頭蓋骨骨折から約3~6週間かけて発生します。軟膜嚢胞は、自然に治るためことも期待できるため経過観察も行います。しかし、脳の圧迫や感染症の可能性がある場合は手術を行うこともあります。


2017/06/18

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