皮膚

子どものレックリングハウゼン病の症状と治療法

人の遺伝子には身体を作るために必要な情報が詰め込まれており、遺伝子に異常が起こると内臓や骨、皮膚などに病変が生じることがあります。レックリングハウゼン病は、全身にカフェオレ斑や神経線維腫が複数生じる病気です。今回は、子どものレックリングハウゼン病の症状と治療法について解説します。

レックリングハウゼン病とは

レックリングハウゼン病は、神経線維腫症1型のことです。神経線維腫症には1型と2型があり、NF1と呼ばれる遺伝子の異常が原因と考えられています。1型は、全身の皮膚にたくさんの小さな腫瘍と茶色のシミのようなもの(カフェオレ斑)ができる病気です。2型は、10~20 代の発症が多く聴神経や多数の神経系腫瘍が生じます。最も多い症状は、聴神経の腫瘍による難聴・ふらつきで、脊髄神経に腫瘍ができると手足のしびれ・知覚低下が起こります。
本記事では主にレックリングハウゼン病について記載します。

レックリングハウゼン病の原因

レックリングハウゼン病は、17番染色体の遺伝子の異変によって発症するといわれています。この遺伝子により産生されるニューロフィブロミンには、細胞の増殖を抑制する働きがあります。遺伝子に異変が起こると細胞の増殖を抑制できなくなり、様々な病変が生じます。

レックリングハウゼン病の症状

代表的な症状は、カフェオレ斑と呼ばれる茶色のシミと神経線維腫です。シミは生まれつき生じており、楕円形で子どもでは5mm以上、大人では15mm以上の大きさであることが多いようです。また、全身で合計6個以上のシミがみられます。神経線維腫は、思春期頃から徐々に現れ始めます。また、生まれつき骨に異常がみられたり、徐々に背骨が曲がってくることがあります。

レックリングハウゼン病の検査と治療

カフェオレ斑と思われるあざが生まれつき多数生じている場合は、経過を注意深く観察します。次第に神経線維腫が皮下に現れ始めるため、容易に診断できます。

レックリングハウゼン病の根本的な治療法は確立されておらず、神経線維腫の見た目が気になるところを切除していきます。切除する腫瘤が少ない場合は局所麻酔で対応できますが、大量の腫瘤を切除する場合は全身麻酔が必要になります。急激に大きくなる腫瘤は悪性化の恐れがあるため、早めに切除することが大切です。

<まとめ>
レックリングハウゼン病では、カフェオレ斑という特徴的なあざが多くの場合産まれた時から全身に生じています。また、成長と共に次第に神経線維腫という腫瘤が皮下などに現れます。腫瘤そのものによる症状や悪性化する場合もあるため、定期的な受診を心がけるようにしましょう。

難病情報センター
難病情報センター


2017/06/23

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