皮膚

2017/05/28

難病指定されている結節性硬化症

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難病指定されている結節性硬化症

結節性硬化症は、2015年7月に指定難病に登録された病気です。てんかん発作や知的障害、顔面血管線維腫を伴う場合が多く、子どもの頃に医療機関を受診した際に発見されることが多いです。今回は、結節性硬化症について解説します。

結節性硬化症とは?

結節性硬化症は、脳や腎臓、肺、皮膚、心臓、眼、顔などに腫瘍や病変が発生する病気です。遺伝性がありますが、遺伝子の異常が原因で発生する場合もあり、患者の約60%は両親の身体に異常は見られません。この場合は、卵子や精子の遺伝子に突然変異が発生して発病したと考えられます。結節性硬化症の主な症状は、以下の通りです。

◆脳…上衣下巨細胞性星細胞腫(脳にできる腫瘍で、1cmほどの腫瘍が徐々に大きくなる)、てんかん、発達障害など

◆腎臓…腎AML(おもに腎臓にできる腫瘍。腫瘍が大きくなってくると、周囲を圧迫したり、腫瘍から出血することもある)など

◆肺…肺LAM(LAM細胞が両側の肺に散在して増加し、それに伴ってのう胞と呼ばれる小さな肺の穴が複数生じ、進行した場合は息切れなどが生じる)など

◆皮膚…白斑など

◆心臓…心横紋筋腫(左心室に多く、大部分は無症状。腫瘍が心臓内に突出して血液の流れを閉塞したり、心筋内の腫瘍が心筋の収縮を障害する)など

◆眼…網膜過誤腫(網膜にできる腫瘍。痛みなどは無く視力に影響を与えることはない。まれに増大して網膜剥離や硝子体出血などの合併症を伴う場合がある)など

◆顔…血管線維腫(皮膚の結合組織成分と血管成分の増加によってできる良性の腫瘍)など

子どもに見られる主な症状

結節性硬化症に関わる遺伝子は、9番目と16番目の染色体上にあります。これらの遺伝子が生成するタンパク質には腫瘍の発生を抑える作用がありますが、異常が発生すると腫瘍やてんかん、知的障害の発生に繋がることがあります。

乳児期に結節性硬化症にかかった場合、問題になるのはてんかん発作や知的障害です。学童期の場合は、顔面血管線維腫は生涯にわたっててんかんや知的障害は問題となりますし、その他腎臓や心臓、脳等に腫瘍が出現しうることも問題になります。また、脳腫瘍や腎臓腫瘍が発生する場合もあります。

結節性硬化症は子どもの頃に何らかの異常を感じ、小児科を受診することで発見されます。てんかん発作や知的障害が見られるため、重症心身障害施設等に入所したり通園したりするケースが多いです。また、妊婦健診で胎児に異常が見られる例もあります。

難病指定されている結節性硬化症

結節性硬化症は、難病に指定されています。現段階では完全な治療は難しいとされており、それぞれの症状に対する対処療法が中心です。特に乳幼児期に結節性硬化症が発見された場合は、出来るだけ早い段階で知的障害の治療を開始することが必要になります。

結節性硬化症の治療については、医療費の助成金を受けとることが出来ます。助成金の申請は、保健所で行います。申請には診断書が必要になるため、子どもが診断を受けた場合は治療法と合わせて医師に相談しましょう。

参考元
難病情報センター


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