手のひら

子どもの手に表れた手掌紅斑とその原因について

手の親指や小指の付け根が不自然に赤くなり、手の平の中央は赤くなっていないという症状がみられる場合、手掌紅斑(しゅしょうこうはん)である可能性があります。子どもが手掌紅斑になった場合には、どのような病気が潜んでいるのか解説します。

指の付け根が赤くなる手掌紅斑とは?

手掌紅斑の症状は、手の親指の付け根の膨らみの部分や小指の付け根のふくらみの部分が赤く腫れたり、赤紫の斑状発疹が現れるのが特徴です。手周辺の血管が広がることで、このような症状が現れます。

手掌紅斑が現れる原因は、慢性肝炎や肝硬変などの肝臓疾患が陰に潜んでいることがあるといわれています。しかし、自己免疫異常、糖尿病などの代謝性疾患、感染症、アレルギー性皮膚疾患でも手掌紅斑が現れることがあるので、手掌紅斑を見ただけで原因を見極めることは難しいです。

子どもの肝臓病の特徴と様々な肝臓病について

手の平の赤みと共に、食欲不振、倦怠感など普段と違う様子があれば早めに医療機関で検査を受けましょう。
胆汁は通常、脂肪を消化するために腸へと流れていきます。しかし、何らかの原因で分泌時に胆汁が肝臓に溜まってしまい、肝臓の組織に障害を受ける病気です。肝臓、脾臓の腫れやかゆみを伴う黄疸が生後間もなく見られます。肝硬変に進行することもあります。

ここでは、子ども特有の肝臓病についてみてみましょう。

□子ども特有の肝硬変
胆汁が流れる管(肝外胆管)がつまって生まれてしまったために腸に胆汁が流れなくなる先天性胆道閉鎖症、先天性胆道拡張症、先天的に肝臓と十二指腸との間にある胆管が拡張して胆汁の流れが悪くなる肝内胆汁鬱滞、生まれつき特定の酵素が欠損しており代謝の働きが阻害されているため起きる先天性代謝異常などが原因となって肝硬変になることがあります。本来肝臓はダメージを受けても再生する機能を持っていますが、ダメージを繰り返し受けることで繊維化して硬くなり、硬くなった部分の肝機能が失われていく状態が肝硬変です。

□肝芽腫
子どもの肝臓に発生する悪性腫瘍のうち、最も頻度の高い病気です。お腹を触ると、固いしこりが感じられます。

子どもの手掌紅斑と肝臓病の関係および治療について

肝臓は「物言わぬ臓器」として知られており、肝臓病は初期段階で見つけることは難しい病気です。しかし、肝硬変などでは肝機能が低下していく前の、ある程度肝機能を保っている初期段階で手掌紅斑が出やすいといわれています。

健康な子どもでも手の平が赤いことはあるので、肝臓病が原因となった手掌紅斑と正常な赤みとを見分けることは難しいです。しかし、不自然な手の平の赤みや斑状の発疹と共に、普段と様子が違って元気がない場合は注意してください。

また、肝臓病の治療で大切なことは、安静と低脂肪、低たんぱくの食事療法です。病気により異なりますが、手の平の赤み、食欲不振、お腹の腫れ、黄疸、吐き気などの症状がある場合は、安静にして食事にも気を配りましょう。肝腫瘍の場合、腫瘍の範囲が少なければ必ずしも制限はありません。また、できるだけ早く医療機関に相談することをおすすめします。

参考
日本小児外科学会


2017/05/30

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