甲状腺

小児慢性特定疾病の一つ「副甲状腺機能亢進症」とは?

副甲状腺機能亢進症は、子どもに発症する慢性疾患であり小児慢性特定疾病に指定されています。ここでは、副甲状腺ホルモンの役割をはじめ、副甲状腺機能亢進症のメカニズムや症状について解説します。

副甲状腺機能亢進症のメカニズム

副甲状腺機能亢進症は、副甲状腺ホルモンが過剰に分泌する病気です。
副甲状腺は甲状腺の周囲にある組織であり、血液中のカルシウム濃度を一定に保つ副甲状腺ホルモンを分泌しています。例えば、血液中のカルシウム量が減少すると、副甲状腺ホルモンの分泌量が増え、骨に貯蔵されているカルシウムが血液中に溶け出してカルシウム濃度が正常に戻ります。

副甲状腺機能亢進症になると、血液中にカルシウムが充分あるにも関わらず、必要以上に副甲状腺ホルモンが分泌されます。副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、骨に貯蔵されているカルシウムが多く溶け出し、骨粗しょう症や腎結石などを引き起こすリスクが高まります。
副甲状腺機能亢進症の発症頻度は低く、患者は閉経後の女性が比較的多いといわれていますが、まれに子どもに発症することもあります。

高カルシウム血症を誘発するリスクが高まる

副甲状腺機能亢進症は、原因が特定できない「原発性」と、ビタミンDの欠乏や腎機能の低下などに伴い二次的に発症する「二次性(続発性)」に分類されています。

副甲状腺機能亢進症になると、血液中のカルシウム濃度が異常に上昇する高カルシウム血症を起こし、以下の症状が現れることがあります。

・ 喉が渇く
・ 疲れやすい
・ 吐き気
・ 食欲低下
・ 便秘
・ イライラしやすい
・ 筋力低下

副甲状腺の腫れに伴う副甲状腺機能亢進症を子どもが発症した場合、外科手術による副甲状腺の摘出が検討されます。二次性の場合は、原因疾患の治療が重要になります。また、高カルシウム血症が軽度かつ無症状であれば注意深い経過観察になることがあります。

<まとめ>
副甲状腺機能亢進症は、副甲状腺ホルモンの分泌量が異常に増える慢性疾患です。まれではありますが、子どもに発症することがあります。副甲状腺機能亢進症になると高カルシウム血症を起こすリスクがあり、喉の渇きや倦怠感、イライラしやすいなど身体的・精神的な症状が現れます。原発性の副甲状腺機能亢進症を発症した場合は、副甲状腺の摘出手術が実施されるケースが多いです。

参考元:
虎ノ門病院 内分泌センター

小児慢性特定疾病情報センター


2017/06/06

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