気管

子どもにも多い気管支ぜんそく、原因や治療法は?

全世界に約3億人もの患者がおり、子どもの患者も少なくない気管支ぜんそく。アレルゲンや感染、大気汚染物質など、さまざまな要因で空気の通り道に慢性的な炎症を起こし、時に発作的な咳や呼吸困難をきたす病気です。今回は、気管支ぜんそくの概要や治療法について説明します。

気管支ぜんそくとは?原因は?

気管支ぜんそくは、アレルギーや気道過敏症、自律神経失調症、細菌・ウイルス感染、過労、運動、タバコ、アルコールなど様々な要因で気管支や気道粘膜が腫れ、気道が狭くなったりします。それによって、ヒューヒューやゼーゼーといった喘鳴、咳などの症状が現れるようになります。喘息の発作が起こるとこれらの症状が激しくなり、過呼吸や酸欠などで体力を激しく消耗することもあります。

1960年代の日本では、子どもも大人もぜんそくの患者は全人口の1%ほどでしたが、近年では子どもで約6%、大人で約3%、日本全体で400万人以上といわれています。近年になってぜんそく患者が増えたのは、大気汚染や食品などに含まれる化学物質、過労やストレスの増加、また、過剰に清潔である環境も要因であるといわれています。

小児ぜんそくの注意点は?

小児ぜんそくは、3歳までの発症が約70%、5歳までの発症が約90%を占めるといわれています。乳幼児でも発症することがありますが、喘鳴が聞こえにくいため、ぜんそくに気づきにくいこともあります。違和感を感じたら、病院に連れて行きましょう。また、子どもの場合、以下のような発作が起こることが多いため、特に注意が必要です。

・夜から朝にかけて
・疲れている時
・かぜをひいた時
・アレルギーを起こすものに触れた時
・季節の変わり目や気温差が激しい時 など

気管支ぜんそくの治療方法

気管支ぜんそくの治療としては、一般的にはまずアレルギーを起こしている要因を見つけ、それを除去する、ステロイド薬や酸素吸入などを使用して症状や発作を抑える治療が行われています。また、健康な子どもたちとできる限り同じようにある程度活動性を保つことも大切です。
長期管理に用いられる薬剤の特徴と使い方(抜粋:小児気管支喘息治療・管理ガイドラインハンドブック2013ダイジェスト版)
・長期管理では環境整備と薬物療法を適宜組み合わせて気道炎症の抑制を図り、症状のコントロールや呼吸機能の正常化を積極的に目指すことが重要である。
・長期管理薬の中心は抗炎症作用を有する基本治療薬(吸入ステロイド薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、クロモグリク酸ナトリウム)であり、追加治療薬(テオフィリン徐放製剤や長時間作用性β2刺激薬など)の併用が行われる。
・薬物療法の開始にあたっては、喘息重症度に対応する治療ステップの基本治療薬を中心に早期に治療目標の達成を図る。
・定期的にコントロール状態を評価するとともにアドヒアランス向上を図り、良好な状態を維持するために必要な薬物療法を継続する。
・ステップダウンに際しては、コントロール状態良好が維持されていることを確認するとともに喘息重症度や季節変動、重篤な増悪発作の既往なども考慮しながら、徐々に薬物の減量を図る。
・最少量で良好なコントロール状態が維持できていれば薬物療法の中止を試みるが、再燃の可能性や再燃時への対応を説明、指導しておく。

参考
日本内科学会雑誌 104 巻 10 号

小児気管支喘息治療・管理ガイドライン ハンドブック2013ダイジェスト版


2017/06/06

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