赤ちゃんの下痢が続くときは、難治性下痢症の疑いあり

原因不明の赤ちゃんの下痢が2週間以上続く場合、難治性下痢症の疑いがあります。原因を突き止め、脱水症状・栄養不足に気を付けつつ原因となる病気を治療します。 今回は、難治性下痢症の主な症状および原因となる病気、治療方法について解説します。

原因不明の下痢が2週間以上続く難治性下痢症

難治性下痢症の主な症状は、生後数日以内で下痢が始まって体重が増えにくくなり、栄養障害や成長障害が起こります。
下痢が慢性化すると免疫力が下がり、栄養不足による貧血・皮膚炎や重篤な感染症にかかりやすくなります。

先天的な病気が原因であることが多い難治性下痢症

難治性下痢症は、下痢が治りにくい「症状」のことです。原因になっている本当の病気を特定することがとても大切です。原因の多くは、先天的な病気です。

□栄養素をうまく消化できない
先天性蛋白分解酵素欠損症などが原因で、膵臓から分泌される消化酵素の働きが低下することがあります。
ウイルス性・細菌性腸炎などで腸の粘膜が傷つくと乳糖不耐症になり、下痢症状が続くことがあります。

□栄養素をうまく吸収できない
食物アレルギーにおいては、卵・ミルクなどのアレルゲンを摂取すると下痢になることもあります。

□水や電解質をうまく吸収できない、もしくは水分の分泌過剰 
先天性微絨毛萎縮症、先天性クロール下痢症、VIPホルモン産生腫瘍、感染性腸炎などが原因となります。

□腸の蠕動運動の過剰
甲状腺機能亢進症や過敏性腸症候群などが原因となり大腸の運動に異常を来すことがあります。

難治性下痢症の検査方法と主な治療法

難治性下痢症を治療する前に、下痢の原因となる病気の有無を調べます。必要に応じて、何種類かの検査を行います。主な検査は以下の通りです。

・便検査
便の形状、粘液・血液などが混じっていないかなどを調べます。

・アレルギーテスト
食物アレルギーの疑いがある場合は、アレルギーの有無を調べます。

・生検
腸の組織を採取し、異常がないか調べます。

□難治性下痢症の治療法
脱水症状がある場合は、まず点滴などで水分補給を行います。難治性下痢症の赤ちゃんの多くは栄養状態が悪いため、消化された状態の栄養剤(たんぱく質・アミノ酸など)を投与します。腸から栄養を吸収するのが困難な場合、点滴によって静脈に直接栄養を投与します。アレルギーが見つかった場合は、栄養指導を行います。
難治性下痢症を治療するためには、原因となる病気の治療が大切です。完治が難しい病気の場合、症状が悪化しないようコントロールしていく必要があります。


2017/06/10

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