ゲップ

赤ちゃんのげっぷが出ない…上手く出すためのコツや体勢は?

出産すると、産院で授乳方法を習います。その際「授乳後はげっぷをさせてください」といわれます。縦抱きにして背中を叩いたり、さすったりする方法が一般的ですが、その方法でなかなかげっぷが出ないと「自分のやり方が悪いのでは?」と不安な気持ちになるママやパパは多いかもしれません。赤ちゃんのげっぷをうまく出すコツや、げっぷが出ないときの対処法を紹介します。

赤ちゃんがげっぷしないのはなぜ?

そもそも、なぜ授乳後にげっぷをさせる必要があるのでしょうか。
授乳中、赤ちゃんはおっぱいやミルクと一緒に空気も吸い込みます。その空気が体内に溜まったままだと、お腹が苦しくなったり、母乳やミルクを吐き出してしまったりすることがあります。でも、生まれたばかりの新生児や月齢の低い赤ちゃんは、まだ自分でげっぷをすることができません。そこで、授乳後にげっぷをさせて空気を外に出させる必要があるのです。
それでも、すべての赤ちゃんが同じようにうまくげっぷができるわけではなく、げっぷを出すのが下手な赤ちゃんもいます。そうした子でも、しばらく縦抱きにしていると時間を置いてげっぷが出ることもあります。
ちなみに、哺乳瓶で飲むミルクに比べて、乳首を吸う母乳のほうが、授乳時に空気を吸い込みにくいといわれています。空気をあまり吸い込まずに上手におっぱいを飲めている場合も、げっぷが出にくくなります。

げっぷはいつごろまでさせたほうがいい?

赤ちゃんが生後3~4ヶ月になる頃には、げっぷにまつわるトラブルは減ってくるといわれています。また、生後5~6ヶ月頃になると、寝返りをするなど赤ちゃん自身も自分で動くようになります。すると、その拍子に自然とげっぷが出ることが増えてきます。このようなことから、授乳後のげっぷは生後5ヶ月くらいまでが目安となります。ただし、赤ちゃんの成長によって個人差もあります。大切なのは赤ちゃんの様子を見て判断することです。

げっぷが出ないのを放置するのは危険?

たとえげっぷが出なかったとしても、体内に溜まった不要な空気はお尻からガス(おなら)として排出されます。赤ちゃんが苦しそうでなければ、過度に心配する必要はありません。他に症状がなく、元気におっぱいやミルクをよく飲んでいるのであれば問題ないでしょう。

げっぷが出ないのは病気の可能性もある?

げっぷが出ず、頻回におならをしているような場合は「胃軸捻転症(いじくねんてんしょう)」の可能性もあります。これは、文字通り胃が捻じれる病気です。原因はいくつかありますが、生まれたばかりの赤ちゃんの場合、胃を固定する組織が未発達なことが関係していることが考えられます。
胃軸捻転を起こすと、げっぷが出ずにお腹が張って赤ちゃんの機嫌が悪くなったり、体内に空気が溜まるために一日中おならをします。赤ちゃんの成長とともに自然に治るため、心配いらないことがほとんどですが、まれに母乳やミルクが飲めなくなって体重増加不良に陥る場合もあります。そのため、赤ちゃんの飲み具合や体重の増加をチェックし、必要に応じて受診しましょう。

ミルクなどを吐いているのに、げっぷしないのはなぜ?

お腹にたまった空気と一緒におっぱいやミルクを吐いてしまうことがありますが、口から少量をだらだらと垂らす程度であれば心配はありません。生まれたばかりの赤ちゃんは胃が徳利(とっくり)のような形をしていて、少しの刺激で吐きやすいためです。ガーゼのハンカチなどでその都度拭いてあげましょう。
もし噴水のように勢いよく吐くような場合には注意が必要です。このような吐き方に加えて体重増加不良があると「肥厚性幽門狭窄症(ひこうせいゆうもんきょうさくしょう)」の可能性が疑われます。これは、胃の出口が狭くなって、飲んだ母乳やミルクが十二指腸に送られず、胃の中に留まってしまう病気です。放っておくとどんどん体重が減る可能性があるので、治療が必要になります。

げっぷが出なくて、赤ちゃんが泣いたり、苦しそうにしたりしているときは?

対処法
げっぷを出させるやり方としてよく行われるのが、赤ちゃんを縦に抱いて大人の片方の肩にもたれかかるようにし、反対側の手で背中を軽く叩いたりさすったりする方法です。この方法でうまくげっぷが出ないときは、まずは叩き方やさすり方を工夫してみましょう。背中から首に向かって空気を押し出すようなイメージで優しくやってみてください。
他にも、赤ちゃんを大人の膝や太ももの上でうつ伏せにして、背中から首に向かって軽く叩いたりさすったりする方法もあります。赤ちゃんによっては、こちらの姿勢のほうがスムーズにげっぷが出るかもしれません。背中を叩く際は力を入れすぎないようにし、赤ちゃんの頭を少し下げて前かがみになるようにするのがコツです。それでもげっぷが出ない場合は、おならとして空気が出るのを待ちましょう。
でも、あまりにも機嫌が悪くて苦しそうにしているなら、げっぷ以外の原因も考えられます。赤ちゃんの機嫌が悪い状態が長く続いたり、母乳やミルクの飲みが悪くなったりしているようであれば、受診するようにしましょう。
なお、げっぷが出ない状態でお布団に寝かせる際は、横向きにして寝かせるか、バスタオルやベビー用枕などで傾斜をつけ顔が高くなるようにしましょう。げっぷが出ていないということは、吐きやすい状態になっている可能性があるということです。そのまま寝かせると、母乳やミルクが食道を逆流してしまい、窒息するリスクがあるので注意しましょう。

げっぷが出ないときはおならを出させるようにする

げっぷが出ず、お腹が張っているようなときは、おならが出るように促すのも方法の一つです。赤ちゃんの膝をお腹に近づけるような屈伸運動で腸を刺激したり、優しくお腹をマッサージしたりするとおならが出ることがあります。吐き戻ししないように授乳後は避け、おむつ替えやお風呂上りなどで機嫌の良いときに行いましょう。

赤ちゃんのげっぷがうまく出ないと心配になるかもしれませんが、お伝えしたように、赤ちゃんの機嫌がよく、おっぱいやミルクをよく飲んでいて体重も増えているのであれば基本的には大丈夫でしょう。
とくに新生児や月齢の低いうちは、ママやパパは慣れない母乳育児や夜中のお世話で、ただでさえ疲れが溜まりやすい状態にあります。げっぷがなかなか出ないことを心配しすぎると、育児自体をストレスに感じてしまうでしょう。それに、あまり長時間にわたってげっぷを出すことに付き合っていると、大人も赤ちゃんも疲れてしまいます。今回お話しした方法も試しつつ、赤ちゃんの様子をみて過ごしてみましょう。

執筆者:座波 朝香(ざは・あさか)
助産師・保健師・看護師・タッチケアトレーナー。病院産婦人科での勤務を経て、株式会社 とらうべ 社員。妊娠・育児相談、産後ケアや赤ちゃんタッチをはじめ妊娠・育児講座などに定評があり、精力的に活動中。

監修者:株式会社 とらうべ
助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士などの医療職や専門家が在籍し、医師とも提携。医療や健康、妊娠・出産・育児や女性の身体についての記事執筆や、医療監修によって情報の信頼性を確認・検証するサービスを提供。

2018/12/27

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この記事の監修/執筆

保健・衛生・妊娠・育児コンサルタント株式会社とらうべ