産後の生活

2015/05/06

ママ! 産後1カ月の記憶、ありますか?

この記事の監修/執筆

産後出張ケアセラピスト熊野 薫

ママ! 産後1カ月の記憶、ありますか?

こんにちは。妊婦さん、産後ママのための出張リフレクソロジー~みまもりリフレ~代表の熊野です。
私は、これまでに数百人の産前産後ママとお会いして、ケアをしたり、お悩みを聞かせていただいたりしています。

もしあなたが、すでにお子さんがいらっしゃるママだったら、特に一人目のお子さんが生まれてから1カ月のことを、思い出してみてもらえませんか?

もしもあなたが、すでにお子さんのいらっしゃるパパだったら、一人目のお子さんが誕生する瞬間のことではなく、その後1カ月のことを思い出してみてもらえませんか?

私のいつものコラムの流れだと、これで、「女性は覚えているのに男性はちっとも覚えていない!」と男性に向かって吠えそうですが、今回はそんなことはありません(笑)。


おそらく、産後1カ月の詳細って、ママも覚えていないのではないかなと思うのです。

もちろん、出産の記憶は強烈です。

そこから、産院や病院で生活した5日間、授乳がうまくできない、やっとシャワーと浴びれた、助産師さんからこんなことを言われた(良いお話も、ちょっと泣きそうな叱咤激励も。笑)なんていう思い出を経て、自宅に帰宅する5日目、6日目。

そこから、産後1カ月、2カ月の記憶が、殆どない!というママがいらっしゃるんです。


何を隠そう、私自身がそうでした。

私は特に産後うつでもなく、マタニティブルーでもない人間でした。

けれど、面白いくらい、産後1カ月の記憶がありません。

自分にとって壮絶な体験だった出産を経て、興奮と、混乱と、緊張と、疲れが一気に押し寄せた産後1カ月。

ただただ覚えていることは、真冬の古い家で、ガス暖房機をつけっぱなしにして、加湿器の水を足していたこと、くらいなのです。

普通の状態で考えると、おかしなことだと思います。

赤ちゃんの様子は?毎日の生活は?そちらを覚えているのがあたりまえだと思うのです。

でも、その時期の息子との毎日は、面白いくらい私の記憶から抜け落ちています。

出産は1月でしたが、まさに気づいたら桜が咲いていました、という感じ。

そういえば、夜中寝ない息子に苦労して、日中に毛布を頭からかけてあげると安心して?眠ることを発見し、軽い毛布を頭までかぶせてとなりに寝かせていた時もあります。

今書いていて、我ながらぞっとします(怖)!

一歩間違えば、息子が窒息していてもおかしくない状況です。

でも、当時はそんな、当たり前の判断(これをこうしたら、この人は死ぬ)みたいなものすら欠落していたのです!!


ときどき、産後1カ月にも満たないお母さんが、赤ちゃんを殺めてしまう事件がおこります。

お風呂に沈めてしまった、首を締めてしまった、先日は、マンションから一緒に飛び降りてしまうといったことがありました。

そのママたちが、実際にどんなことを思って、行動を起こしたのかは、残念ながら本当にはわかりません。

けれど、もしかしたら、思いつめて、とか言う前に、善悪や状況(これをしたら、子どもは死ぬ)の判断すらできずに動いてしまったのではないか、そんな気すらするのです。


そんな状態のとき、周囲の目は本当に大切です。

できれば妊婦の時から、あなたのお家の近くの方に、声をかけてあげてください。

「いつごろうまれるんですか?」
「ご出産はこのあたりでですか?」

だけでもいいです。

誰かが気にかけてくれている、名前はわからなくても、誰かが自分を知っていてくれる。

それだけでも、産後の母にとっては、見えないつっかえ棒になるのです。


産後1カ月女性は、基本的に外出しません(できません)。

生まれたての赤ちゃんの鳴き声も、とてもか弱くておそらく家の外には聞こえないことが多いと思います。

「あそこに赤ちゃんがいるのなんて知らなかった」
「赤ちゃんなんて見たことなかった」

・・・当たり前です。生後1カ月の子どもには、屋外ではほぼ出会えないと思います。

だからこそ、妊娠中から、少しでも声をかけておく、気にしておく、自分の存在を知らせておく。

そんな小さなことから、あなたも始めてみてもらえませんか?


私達産後ケアを担う団体は、もっともっと、妊婦さんの時から、存在を知ってもらいたい。

そして、出産前に、産後2週目、3週目の予約を入れていただくことで、産後の命綱としても機動したい。

そんな思いを持っています。

だからこそ、これからも、一人でも多くの妊婦さん、産後のおかあさんに存在を知っていただけるように、声を上げていきたいと思っています。

どうか、皆さんも、産後の母を1人にしない、そんな社会になるように、一歩だけ協力していただけませんか?

私からの、お願いです。




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