出生前検査

2017/10/27

親戚にダウン症の子がいる場合は出生前診断を受けるべき?

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専門家監修記事(Q&Aコメント)

親戚にダウン症の子がいる場合は出生前診断を受けるべき?

親戚にダウン症の子どもがいるため、出生前診断を検討しているご夫婦から相談がありました。夫婦で話し合う中で迷いがあるようですが、このような場合は出生前診断を受けるべきなのかどうかについて、医師や看護師はなんとアドバイスしているでしょうか。

妊娠3カ月のプレママからの相談:「近親者に先天性代謝異常の子どもがいる場合は、出生前診断を受けた方が良いのでしょうか?」

現在妊娠3カ月です。夫の妹の子どもがダウン症です。私の身内には先天性代謝異常の子どもはいないのですが、私が42歳という年齢での妊娠・出産ということで、先天性代謝異常の子どもを産む確率が高いことは分かっています。しかし、いざ診断を行うとすると様々なリスクを伴うことや、もし可能性が高いと判断された場合にどうしたら良いのか夫婦の間で迷いもあります。近親者に先天性代謝異常の子どもがいる場合は、出生前診断を受けた方が良いのでしょうか。(40代・女性)

ダウン症が遺伝と無関係なことも多い

ダウン症が遺伝するケースは比較的少数で、多くの場合は遺伝とは関係なく発生するという指摘がありました。また、出生前診断の医学的なリスクも理解しておくとよいでしょう。

確かに親が保因者となり子どもがダウン症を発症するケースもあります。この場合においては、親御さんのご兄弟が同じく保因者である可能性も出てきます。旦那様の甥っ子さん・姪っ子さんの状況を確認することで、こうした遺伝するダウン症かどうかについては判定可能です。しかしこうしたケースはダウン症の中では少数に入り、多くの場合は家族歴とは無関係に一定の割合でダウン症のお子さんが産まれる可能性があります。(小児科専門医)
出生前診断にはいくつかの段階があり、妊娠10~14週ではエコー検査・血液検査があり、妊娠15~18週には母体血清マーカーテストがあり、これらの検査でリスクが高いと判断されれば絨毛検査・羊水検査に進みます。絨網検査や羊水検査では診断の確率は高いのですが、感染症・流産・早産のリスクが高く、検査を受けられる病院も限られています。(看護師)

情報を集め、家族や医師とよく話し合って決定を

正確な医学情報やサポートに関する情報を集めること、命の選択に向き合う覚悟を含め、家族や医師と納得がいくまで話し合うことが勧められています。

出生前診断を受けた方がいいかどうかについては医学的な意味合いのみならず、ご夫婦や周囲の考えが影響を及ぼすこともあります。受けた方がいいか、受けない方がいいか、ということに関しては正確な医学情報をもとに遺伝的なカウンセリングやその他のサポート体制について調べ、最終的には親御さんが納得した上で決定されるのがいいかと思います。(小児科専門医)
検査の結果によっては、両親が命を選択することにもなりかねないため、倫理的な問題が生じます。検査を受けるにあたっては、家族や主治医とよく話し合って決めなければなりません。(看護師)

ダウン症のうち、遺伝が関係するケースは少数で、多くは家族歴と関係なく発生するようです。出生前診断には、医学的なリスクに加え、倫理的な問題もかかわってきます。しっかり情報を集め、家族や医師と話し合って、納得のいく決定を下しましょう。


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