息抜き・小ネタ

2017/10/23

癒してもらえる? 観葉植物の持つチカラ

この記事の監修/執筆

Mocosuku編集部

癒してもらえる? 観葉植物の持つチカラ

「癒し効果がある」と耳にすることが多い、観葉植物。
あなたの部屋やオフィスにはありますか?
実際に観葉植物には、そのような効果はあるのでしょうか。
今回は、これまでの研究結果をもとに、観葉植物のさまざまな効果をご紹介していきましょう。

観葉植物の効果(1) ストレスを軽減する

最もよく知られている効果は、ストレスを解消し、リラックスさせる効果です。
千葉大学の岩崎寛氏らの研究では、観葉植物のストレス軽減効果を調べるために、被験者を2つのグループに分け別々の部屋でテストを受けさせました。
その際、一方のグループの部屋にだけ観葉植物を置き、両グループのテスト前、テスト直後、テスト20分後の唾液コルチゾール(副腎皮質から分泌されるホルモンのひとつ。ストレスが増えると分泌量が増える)の量を比較しました。
すると、次のような実験結果になりました。

植物なしのグループ

・テスト直後の増加率(テスト前との比較):230%
・テスト20分後の増加率(テスト前との比較):600%

植物ありのグループ

・テスト直後の増加率(テスト前との比較):75%
・テスト20分後の増加率(テスト前との比較):100%強

この結果から、部屋に植物がある方がストレスは少なく、その効果が持続することがわかりました。
また、千葉大学の宮崎良文氏らの研究によると、観葉植物が視界に入ることで、交感神経(活動時・ストレス時に働く自律神経)の働きが抑制され、副交感神経の働きが活発になることもわかっています。
交感神経は活動時やストレスがかかったときに、副交感神経はリラックスしているときに働く神経ですから、この研究からも、ストレスの軽減効果が認められたといえるでしょう。

観葉植物の効果(2) パソコン作業による目の疲労感、意欲の低下を軽減する

千葉大学の小坂凛氏らは、観葉植物の有無で、パソコン作業による疲労感に違いがあるか実験しました。
その中で、「疲労感、イライラ感、意欲、気分の落ち込み、腰の疲れ・痛み、首・肩のこり、目の疲れ、頭痛・頭重感」の8項目について、主観的な症状の感じ方がどのように変化するかを調べました。
その結果、植物の有無に関係なく、疲労感やイライラ感は感じるものの、目の疲れや意欲の低下に関しては、植物があった方が症状は軽減されることが明らかになりました。

観葉植物の効果(3) シックハウス症候群を防ぐ

建材などから発生する化学物質によって室内の空気が汚染され、健康にさまざまな症状が現れることを「シックハウス症候群」といいます。
症状には個人差がありますが、鼻水、のどの痛み、目の違和感(チカチカする)、頭痛、吐き気、湿疹などが挙げられます。
シックハウス症候群の原因となる化学物質は、「揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds、以下VOC)」と呼ばれています。
NASAや諸大学の研究では、観葉植物にはVOCであるホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどを除去して、シックハウス症候群のリスクを下げる効果があることがわかりました。
ちなみに、NASAは、「ドラセナ・マッサン」、「ポトス」、「アレカヤシ」、「テーブルヤシ」など、とくに空気清浄効果がある50種類の植物に対して「エコ・プラント」という名前をつけています。

植物のチカラは未知数

このように、これまでの研究で観葉植物のさまざまな効果が実証されてきました。
さらに、観葉植物がもたらす身体的・心理的効果は、作業効率をアップさせ、仕事の満足度を高めるともいわれています。
また、外科手術での不安や疲労を軽減し、痛みを緩和させる効果なども認められています。
ただし、なぜ観葉植物にこのような効果があるのか、詳しいメカニズムに関しては分かっていません。
今後、さらに研究が行われることで、植物のチカラがより一層解明されることでしょう。

【参考】
『室内の植物が人間の心身に及ぼす影響に関わる研究の現状と課題』
セキスイハイム『観葉植物のちからで空気をきれいに』

<執筆者プロフィール>
吉村 佑奈(よしむら・ゆうな)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。某病院での看護業務を経て、現在は産業保健(働く人の健康管理)を担当
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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